佐賀市の保護猫カフェの駐車場で、車で訪れた人物が子ネコの入った段ボール箱を置き去る姿がカメラに捉えられた。スタッフが気がつくまで子ネコは約15時間も外に放置され、付近にいたカラスが箱をつつくなど命の危険にさらされていたとみられる。警察は動物愛護法違反の疑いで捜査を進めている。
身勝手…駐車場に子ネコ置き去る人物
佐賀市にある保護猫カフェの駐車場で3日午前8時半頃に撮影されたのは、ポツンと置かれた段ボール箱だった。

箱には「子ネコがいます。飼えそうな方よろしくお願いいたします」と書かれ、箱を開けると警戒した様子の三毛猫がいた。
保護猫カフェのスタッフは「三毛猫が一匹入っていました。またかって想いと、やはり無責任だなって」と語り、怒りをあらわにしている。
捨て猫があった保護猫カフェでは、保健所から猫を引き取り、里親探しをしているが、一般からの猫は受け入れていない。
しかし、子ネコ発見の前日2日夕方5時頃、定休日の保護猫カフェの駐車場に1台の白い車が現れていた。
命の危機にさらされていた15時間
白い車から降りてきた人物は、子ネコが入ったとみられる段ボールを地面に置いた。

しかし、すぐには立ち去らず、約2分後に再び車から降りてきた。捨てるのを思いとどまったかと思いきや、段ボール箱を数メートル移動させただけだった。命を捨てる捨て猫の瞬間だった。
ここから店のスタッフが発見するまでの約15時間、子ネコは命の危機にさらされていた。放置から12時間後の午前5時頃、箱がカラスにつつかれていたのだ。
この時の映像について、保護猫カフェのスタッフは「カラスって子ネコを食べるんですよね。なので中にいるのに気がついて攻撃して食べようとしているところです」と説明している。
2匹の子ネコが無事保護
その数時間後、出勤してきた保護猫カフェのスタッフが段ボールの中にいた子ネコを保護した。さらに箱から抜け出たとみられるもう1匹も近くで見つかり、保護された。

2匹にケガはなかったが、段ボールには血がついており、他にもネコがいた可能性があるという。店は警察に通報し、警察は動物愛護法違反で捜査を進めている。
保護猫カフェのオーナーは「置いていくだけ簡単ですけど、その後の責任が全部うちに来てるっていうことは分かって欲しいなと思います」と話している。
(「イット!」 7月7日放送より)