「市販の総合風邪薬は商品によって成分が異なります。同じブランドでも『新』や『EX』などが付けばまた成分も変わります。そのため、他の薬と併用することでどんな副作用が起こるのか、一概にいうことはできないのです」

漢方薬と総合風邪薬を併用する際は、原料の生薬の成分も調べる必要がある(画像はイメージ)
漢方薬と総合風邪薬を併用する際は、原料の生薬の成分も調べる必要がある(画像はイメージ)

動植物や鉱物を原料とする生薬を用いる漢方薬との併用はどうか。よく知られているのは葛根湯(かっこんとう)だ。風邪の引きはじめに飲むと、効果が期待できると考えられているが、併用する際は注意が必要だという。

「漢方薬の中にも、総合風邪薬と併用できるものとできないものがあります。ただ、漢方薬の場合は成分名で記載されているケースは少なく、その多くが、漢方薬を構成する原料『生薬』で記載されています。したがって、併用する際はそれぞれの生薬にどのような効果があるのかを調べ、成分の重複がないか確認する必要があります」

サプリメントや飲み物にも注意

富永さんは、飲み物やサプリメントを取る際も注意が必要だという。

「代表的なのは、カフェインが多く含まれている緑茶やコーヒーです。総合風邪薬や解熱鎮痛剤にはカフェインが含まれているものがあるため、一緒に取ってしまうと過剰摂取となり、興奮作用が強くはたらいてしまいます。人によっては、不眠や心拍数の増加など、体の不調をきたす要因になるかもしれません。

ジュースや牛乳、スポーツドリンクも同様で、含まれている成分薬の効果を余計に強めてしまったり、逆に弱めてしまったりする可能性があるため、薬を飲む際は水か白湯を強くお勧めします」

総合風邪薬を服用中はサプリメントの摂取も控えたほうがいいと富永さん(画像はイメージ)
総合風邪薬を服用中はサプリメントの摂取も控えたほうがいいと富永さん(画像はイメージ)

また、総合風邪薬の中にはビタミンB2が配合されているものもあるため、マルチビタミンなどのサプリを取っている場合、取りすぎになる可能性があるため、風邪薬を服用している間の併用は避けるのが好ましいとのこと。