9月2日、気象庁が台風10号を“特別警報級”であると異例の発表をしました。今回は、台風10号の最新情報とともに、今からできる対策についてお伝えします。

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9月3日午前6時時点、台風10号はだんだんと雲がまとまりはっきり渦を巻くようになってきました。徐々に強い勢力になっていることが分かります。

台風10号の今後の進路は?

今後の進路は、日本列島の西側を回り込むような予報へと変わりました。
もし台風の中心を通った場合、九州に上陸するのではなく、少し西側を通過します。中心気圧も下がってきていて、今後さらに発達していく可能性があるでしょう。
台風10号は、4日(金)には“非常に強い”勢力、5日(土)には“猛烈な”勢力になりそうです。この“猛烈な”勢力というのは、台風の勢力の中で一番強いんです。
沖縄や奄美地方には、6日(日)の未明〜7日(月)の明け方、九州には6日(日)の夜〜7日(月)朝方にかけて接近する可能性があります。

台風10号…どれくらい勢力強い?

気象庁より
気象庁より

これは、これまで上陸した台風の勢力の強さのランキングです。一番勢力が強かったのは、1961年の第二室戸台風です。
今回の台風10号の中心気圧は915hpaとなっていますが、もし上陸するとすればその頃には約925hpaになります。つまり台風10号は、第二室戸台風と同じような勢力で接近中で、過去最大クラスの台風になる可能性があるんです。

これは第二室戸台風が上陸した際の写真ですが、高潮や暴風の被害が大きい台風でした。このような被害を出さないためには事前の対策が大切になってきます。
そこで今回は、台風が接近してきた時にベランダに潜む危険と対策について考えたいと思います。

ベランダに潜む危険と対策

台風が接近してくると、家の中にいても、ベランダに置いてあるものが身に危険を及ぼす可能性があるんです。

台風がやってくると、ベランダにも強い風が吹きます。もし、ベランダに物を置いていると、それらが風に飛ばされ窓を割ってしまうおそれがあります。この写真をご覧ください。

これは、2018年9月に非常に強い勢力の台風21号が大阪を襲った時のベランダの様子です。このベランダに強い風が吹いたその瞬間…

壁が一瞬で吹き飛ばされてしまいました。このように台風時に、ベランダに物を置いてしまうと大変危険なことが分かります。

さて、この中で強い風が吹いた時、一番危険なものは何だと思いますか?
正解は…

全部危険なんです。植木鉢は割れた破片などが舞ったり、風が強いと植木鉢ごと飛んでしまったりします。物干し竿も、棒が抜けて飛んでいくこともあります。
さらに、スリッパも意外に危険なんです。ゴムのスリッパでも、秒速50メートルで飛ばすと…

提供:京都大学防災研究所
提供:京都大学防災研究所

一般的な家庭の窓ガラス(厚さ約3mm)を軽々と貫通してしまいます。

つまり、スリッパのように、これは大丈夫だろうと思うような意外なものも“凶器”になる可能性があるんです。

防災計画「マイ・タイムライン」を考えましょう

前回(9月2日放送記事)もお伝えしましたが、台風が上陸する前に防災計画「マイ・タイムライン」を考えることがとても重要です。そして、風が強くなる前に飛ばされやすいものは必ず屋内に移動させるようにしましょう。

(とくダネ!『あまダネ!』9月3日放送)

とくダネ!
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