師走に入り、カニが恋しくなるシーズン。そんな中、気になるニュースが!
“松葉蟹”に代表される「ズワイガニ」に見た目がそっくりな「オオズワイガニ」が、去年に続き大量発生。手頃な価格で購入できるというのです。
この記事の画像(17枚)「オオズワイガニ」は、年末年始の食卓の“救世主”となるのでしょうか?
えりも漁業協同組合関係者:
去年に続いて、今年もオオズワイガニが大量発生している。
大量発生しているのは、見た目がズワイガニにそっくりな別のカニ、「オオズワイガニ」。
「オオズワイガニ」が「ズワイガニ」の半額以下の鮮魚店も…
このオオズワイガニが、ズワイガニよりも手ごろな価格で購入できるというのです。
「めざまし8」が都内の鮮魚店を取材してみると…。
sakana bacca中目黒 石井宏和店長:
半額以下ですかね、本ズワイガニに比べると…。
こちらでは、オオズワイガニの甲羅盛りを1380円で販売。
仮にズワイガニだった場合は、2倍以上の価格になるといいます。
sakana bacca中目黒 石井宏和店長:
お手頃なので、普段の食卓にも並びやすいかと思います。
別の鮮魚店でも…。
すなお水産 店主 荒木是郎さん:
(オオズワイガニとズワイガニの価格差が)うちの店だと3倍から4倍の違いがあるかなみたいな感じですね。
普通の松葉蟹(ズワイガニ)に比べると、こっちはだいぶお上品な感じの味なんですけど、(今出回っているものは)結構味が濃くて、こうガツンとくる、なんかパワーのある味っていう。
オオズワイガニ大量発生の理由
家計に優しいオオズワイガニ、なぜ大量発生しているのでしょうか?
東海大学海洋学部 山田吉彦教授:
餌となるプランクトンの発生と、天敵・タコが減っているっていうことも、1つ挙げられていて…。
山田教授によると、ここ数年の大雨の影響で海水の塩分濃度が下がり、天敵のタコが海深くに潜ったため、カニのこどもが襲われることなく、大量に育った可能性があるといいます。
このオオズワイガニの大量発生に、北海道の漁師も大喜びかと思いきや…。
えりも漁業協同組合関係者:
オオズワイガニは、漁の網に絡まったり、網をかじって破ったりするので、非常に厄介者なんです。
地元の漁業組合によると、ある時期からツブ貝が網にかからなくなり、オオズワイガニばかり水揚げされるように…。
やむを得ず、獲れたオオズワイガニを一匹150円ほどで取引し始めたといいます。
えりも漁業協同組合関係者:
ツブ貝も獲れないし、オオズワイガニは高くないだろうなと思ったけど、少しでもお金に換えていかないと生活が大変だから…。
ズワイガニとオオズワイガニの見分け方は?
さらに、一部の店では見た目が似ているのをいいことに、「ズワイガニ」か「オオズワイガニ」か、判別できないようにして販売するケースも…。
国や業界団体は、適正に表示して販売するよう求めています。
<オオズワイガニとズワイガニの見分け方>
・オオズワイガニとズワイガニの一番わかりやすい違いは口の上の部分。
オオズワイガニはオス・メスともに口の上の部分が「M字」に、ズワイガニは「平ら」になっています。
このオオズワイガニ、安くておいしいという噂が広がり、売り切れになる店も出てきているとのことです。
※カニの販売価格は、店舗や個体差、収穫時期などによって変動します。
(「めざまし8」12月13日放送より)