スーパーではいま一部の野菜の値段が高く、特にトマトとキャベツの値段が非常に高騰している。なぜ高いのか、価格が下がるのはいつなのか、調べてきた。
「トマトは去年の倍近い値段」
山形市にあるスーパーの野菜売り場をのぞいてみると、トマトが1個248円、そしてキャベツも1玉約400円で売られていた。
この記事の画像(8枚)買い物をしている人に野菜の価格について聞いてみると「あ、本当だ!高いね。もやしとか、安いのを買って工夫します。年金生活者なんで」「高いなとは思うけど、弁当に必要、彩りに」「ずっと野菜を安いと感じたことがない、高い。主婦の悩みの種です」といった声が聞かれた。
ヤマザワで青果バイヤーを担当している市村勇直さんも、現在の値段は驚きだという。
ヤマザワ青果バイヤー・市村勇直さん:
トマトは去年の倍近い値段がついている。去年は1個98円~128円で販売できたが、ことしは198円~248円ぐらいになっている。
価格高騰の大きな理由について、市村さんは「夏の高温の影響で、産地で根張りが弱くなかなか実にならず、大玉にならないところがある。需要と供給のバランスが崩れているというのが一番の要因」と語った。
さらに、今の時期にメインとなる産地からの出荷も数がそろわないという。
ヤマザワ青果バイヤー・市村勇直さん:
栃木・千葉・埼玉・熊本などの産地があるが、今の現状だと去年の50%以下まできている。トマトの値段は年内には回復してくるという見通しを立てている。
ことしは出荷を早めに切り上げ
山形市の農業生産法人「竹寿耕友会」は、コメやミニトマト・ネギなどを生産している。
ミニトマトはハウス6棟で6000本の苗を栽培し、収穫量5600kgのミニトマトのほとんどを山形市内で販売している。しかし栽培は10月末で終了。現在は片付け作業に追われていた。
竹寿耕友会・若木健之介主任は「去年は11月も出荷していたが、ことしは生育を見て12月に出荷するのは厳しいと思って早めに切り上げた」と話した。
県内産のトマトやミニトマトの生産は現在ほとんど終わっていて、店頭価格を押し下げる力がない。
我慢の時期はまだ続く見込み
そしてトマト以外にも高値となっているのがキャベツ。
キャベツは例年、1玉約198円で売られているが、今は1玉398円~498円で売られている。
ヤマザワ青果バイヤー・市村勇直さん:
産地の夏場の高温で生育不良が大きく出ている。ことしいっぱいは回復しないと見込んでいる。来年1月中旬を越えないとなかなか安くならない。
食卓に並ぶ機会も多いトマトとキャベツ。まだ我慢の時期は続きそうだ。
(さくらんぼテレビ)