オーストラリアで11月末にも、16歳未満のSNS利用を禁止する法案が提出される。オーストラリアのアルバニージー首相は「SNSは若者を傷つけている」と指摘し、違反した事業者には高額な罰金が科される。しかし、若者からは「現実的じゃない」といった反発の声も上がっているという。

「16歳未満のSNS利用禁止」法案提出か

16歳未満のSNS利用を巡って今ある大きな動きがある。注目を集めているのが、オーストラリアで11月末にも提出される法案だ。

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TikTokやインスタグラム、Xなどの事業者に対し、「16歳未満の子どもの利用禁止を義務づける」というもの。違反した場合は事業者に高額な罰金が科される。この法規制をリードしているのは国のトップだ。

オーストラリア・アルバニージー首相:
SNSは若者を傷つけている。
私はそれを終わらせる。

アルバニージー首相は「SNSは社会的害悪をもたらし、子どもたちを本当の友達や真実の体験から遠ざけている」と主張する。

オーストラリアに限らず、SNSは友人らとのやりとりや自己表現の手段として役立つ一方、集団でのいじめや犯罪の温床になる事などが問題視されている。

現地メディアによると、オーストラリア政府提出の法案は年内に可決される可能性が高いという。

「現実的じゃない」子どもたちからは反対意見も…

多くの子どもたちにとっても欠かせないものとなっているSNS。利用者からの反発はないのか。取材班はオーストラリアに住む日本人学生に話を聞いた。

オーストラリア在住 プログラミングチーム所属・Yudeさん(15):
あまりにもびっくりなニュースで…。周りの(友達の)意見は反対が多い。現実的じゃないだろうとか、(生活が)面白くなくなる。

オーストラリアで学校に通いながら、プロゲーミングチームで活動している15歳のYudeさん。もしSNSの利用が禁止となれば、自身の活動にも支障が出ると言う。

オーストラリア在住 プログラミングチーム所属・Yudeさん(15):
反対です。私はXを通じて格闘ゲームのコミュニティと繋がったり、私のゲームの成果を載せたりしている。それがなくなると海外とコミュニケーションを取れなくなる。

SNSを巡っては日本国内でもいじめや偽情報の他、闇バイトの横行などが問題となっている。

中学1年生:
(学校の)大人数いるグループラインで急に暴言とか口げんかみたいな…。

中学2年生:
毎日インスタ・Tiktokを見ている。禁止になったら生活しづらい…。(SNSの禁止は)反対かな。

学校関係者(40代):
(子供のSNS利用禁止に)賛成です。一歩間違えると、事件に巻き込まれたり危険を伴う。16歳未満のSNS利用禁止はアリかなと思う。
(「イット!」11月14日放送より)

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