立憲民主党は98議席から50議席上乗せの148議席ということで、大躍進を果たした。

【動画】辻元氏が政権交代を語る「日本は政権交代に慣れていない。結果を求めるのが早すぎるんとちゃうか」

立憲民主党・辻元清美代表代行:たくさんの議席をいただきましたので、責任の重さを感じてるのと今後誰であっても難しい政局を担っていくかと思いますので緊張しています。

その緊張感というのはあまりこれまでは味わったことがなかったものなのか、特別なものがあるか?

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立憲民主党・辻元清美代表代行:そうですね。やっぱり今の日本の国民にとって、今後どういう政権運営、または(どういう)人たちが政権を担うのがいいのかということの一つの結果ですので、でも必ずしも正解っていうのは、その通りに動かないことがありますからね。 このいただいた、ある意味期待、または消極的な期待もあると思うんですけれども、それを受け止めて今の国民の皆さんの生活であったり、国際情勢も厳しい中で、日本の政治をきちんと立て直していくか、そんな緊張感ですね。 ただもう一つちょっと気になってるのが、投票率の低さなんですね。 これだけの事態があったにも関わらず、戦後3番目に低かった投票率ということで、政治に失望しちゃったり、もういいやみたいなとかそういう感じが世の中に広がってるのではないかと。 そうではないんだと。みんなで変えられるんだっていうことをどういう風にメッセージ発信していけばいいのかな。だって(投票率)53%ってことは半分の人が行かれへんってことですやんか。 いろんなものをどう受け止めて、私たちはこれから舵取りをしていけばいいのかなって。そんな感じですね。

■街の人の声は

60代:期待してもね~選挙の時に(政策を)言うけど別に何も変わってないしほなやってみ!って感じなんです。

70代:どちらかというと不安。批判ばっかりして来たじゃないですか。(議席)増やしてもうまくいくとは思われないです。

30代:連立内閣とかをつくらなくても、政策ごとに賛成反対とかをやってくれたらいいんじゃないかなと。

■街の人の声を辻元氏はどう受け止めたか?

諦め、不安、期待、様々な声があった。辻元さん、どう受け止めるか?

立憲民主党・辻元清美代表代行:かなりシニカルな感じに受け止めました。ただ政治っていうのは、誰が担うかによって、やはり違ってくるんですよね。 少なくとも、首班指名によってどうなるかはわかりませんが、政権を担わしてもらったら、まず政治改革はやろうと思うわけです。 特にこの企業献金の禁止とか、政策活動費廃止とかですね。大きな意味での政治改革はまずやんなきゃいけないし、選択的夫婦別姓のような社会制度もすぐ変えようと思うし、かつ経済政策もアベノミクスありきで来た経済政策の見直し、転換というのも やらなきゃいけないし、やっぱり私は政治の担い手が変わると政治は変わるということをぜひ皆さんにも一緒に変えていこうと思ってほしいなと受け止めました。

■連立政権は100%合意しないとつくれないとは思わない

共同通信社編集委員 太田昌克さん:辻元さんは国対委員長、今の自民・森山幹事長と丁々発止でされましたよね。合意形成の術っていうのは、お得意な分野だと思うんです。 昨日、ある国民民主党の幹部と話したんですけれども、立憲とやっていこうとすると、やっぱり引っかかるのが立憲はリベラルが強すぎる。 例えば原発の問題っていうんですね。この辺の合意形成が難しい分野は、転がしながら解を探るというようなそういうことはお考えでしょうか?

立憲民主党・辻元清美代表代行:(議員)1年生の時のスタートが『自社さ政権』( ※自民党、社民党、新党さきがけの連立政権)だったんですね。あの時なんかは、自民党と当時の土井たか子さんの社民党ですから橋本龍太郎さんと土井たか子さんが並んでたわけですよ。 これとこれをやる政権なんだと明らかにして、やらないことも明らかにして、そしてさらには協議をしていくことも明らかにして、合意を作って、その上で政権を担ったわけなんですね。 ですから、連立政権のつくり方っていうのは、100%全部合意しないとつくれないわけではないというように思います。

■「日本は政権交代に慣れていない、結果を求めるのが早すぎるんとちゃうか」

立憲民主党・辻元清美代表代行:ただ反省もあって、長持ちするかっていうところもありますからね。 その辺の忍耐力と国民の皆さんも日本は政権交代に慣れてない国なので、すぐに結果を求めるのが早すぎるんちゃうかと私はやってる方から見たら思うんですよ。

どんな大きな船もぐーっと舵を変えて、羅針盤を切り替えていかないと動かないのと同じように、政権交代可能な国っていうイギリスにしてもアメリカにしても、例えば オバマ大統領にしても、1期目はボロカス言われたりしてましたけど、2期やらせてみようと。8年ぐらいかからないと政治は変わらないっていうようにですね だからやっぱりこの日本の国民の皆さんの意識もそれから私たちも忍耐強く少しでも日本を良くしていく。

そのためには、切磋琢磨する2つの政治勢力があって、そこがやっぱり交代の緊張感を持ちながら政治を運営していくっていう私は政策の合意も必要だし、そういう政治文化や寄付も変えていかないとだめだなと思ってるんです。 だから正直にしゃべろうと思ってるんです。『こんなとこしんどいねん』と。合意してへんけど。『でももうちょっと待ってて。今ここまでやってるから、もうちょっと、ここまでやれるまで時間かかりそうやねん』とか。 そういうことをやっぱり説明をしていく。みんなにオープンにしていくということが私は大事だと思っています。

■維新との向き合い方は?

大阪で19の選挙区を全部維新が取って、辻元さんの地盤であった大阪10区の尾辻さんは選挙区では叶わず、維新に取られたということで、維新との向き合いはどういう風に考えるか?

立憲民主党・辻元清美代表代行:大阪は維新強いですよね。そういう意味では、私も今回は、正直申し上げて、(維新が大阪で)1つ2つ落とすのかなという気もあったんですよ。でも取らはった。 万博のこともあるじゃないですか。あんまりチケット売れてへんいう話もあるしね。この追加の負担が必要になったらどうすんねんとか。 あとカジノの賛否っていうのは反対の方が大阪で多いと思いますんでね。政策ごとに維新がやってることで、全部(維新)一色になったらね、右へならえでね。万博にしてもあれだけいろんなことが次から次に予算が出てきたっていうのは、大阪の場合、府議会であったり、議会が(維新)一色だと チェック機能が働かなくなってしまうんですよね。 ですから、そういう意味では、また維新一色になったことは大阪のチェック機能が働かなくなるんじゃないかっていうことが心配と、やっぱり私たちが大阪の中できちんとそういう政策課題については発言していかなきゃいけないなと思っています。

■今後の他党との連携は

立憲・野田代表は政治改革というのは、政権交代だとおっしゃっていた。様々な党があるが、他党との連携というのも選択肢に上がるか?

立憲民主党・辻元清美代表代行:今日朝から執行役員会を開きましてね、それでまずやっぱり首班指名で野田佳彦と書いてもらわないと、政権につくことはできませんのでね。 まずは各党に、誠意を持って首班指名でお願いしたいというところからスタートしたい。今日すでに、各党からの首班指名についての意見交換の打診をしている状況です。

 長持ちする政権をつくりたいとおっしゃっていたが、辻元さんが大事にしたいことは何か?

立憲民主党・辻元清美代表代行:大きな政党は謙虚でいくということ。自社さ政権時代は、自民党は239議席だった。たしか11議席足りなかった。社民党は15議席ぐらいだったんですよ。 小さいとこ(党)っていうのは、すぐないがしろにされるとうまくいかないですね。

野中広務さん(官房長官、自民党幹事長などを歴任)という達人がいましてね、あの人は悪魔にでもひれ伏す人でしたからね。 やっぱり小さな政党のことも大事にしながら、協議を進めていかないとうまくいかないんですよね。ですから、そこは心掛けなきゃいけないと。かつての小さな政党にいたものから見たら。

ただ、難しいのは来年、参議院選挙控えてるでしょ。各党独自路線をこれから出していかないと、参議院選挙比例票も含めて取れませんのでね。そことのせめぎあい。 今の国民にとって、国民生活を良くしていく。それから厳しい国際環境の中で、例えば中東の問題とかですね。日本は、和平なども力を尽くしていかなきゃいけないとか。

そういう国際状況や国民の生活、私たちがそれぞれの野党と言われる各党がどういう振る舞いをすればいいのかというのは大原則だと思います。大同団結すべきだと思います。

(関西テレビ「newsランナー」 2024年10月28日放送)

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