11月1日に開幕する春の高校バレー岩手県大会の注目校・女子の高田高校は、伝統の粘り強いバレーに加え、個性際立つ最上級生たちが中心となり4年ぶりの優勝を狙う。

拾って拾って攻撃へ!粘りのバレー

高田高校女子バレーボール部は、春高バレーの県大会で21回の優勝、全国大会でも優勝した歴史を持つ県内屈指の強豪だ。

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高田の伝統は拾って拾って攻撃へと転じる「粘りのバレー」。取材した日は4時間の練習のうち半分の約2時間を守備練習に費やす徹底ぶりだ。さらには、赤ちゃんの動きからヒントを得ているというボディバランスを高めるトレーニングを取り入れ、守備につながる無駄のない動きを身に付けている。

その堅い守りを誇る高田のプレースタイルを象徴する存在が、リベロの斉藤妃南キャプテン(3年)だ。高い運動能力による広い守備範囲が強みで、さらにレシーブの速さを巧みにコントロールしてリズムのいい攻撃を生み出す守りの要だ。

斉藤キャプテンは「持ち味である(ボールが)どんなところにきてもつなげるというところで、仲間を鼓舞して後ろから支えたい」と話す。

“隙のない高田”作る7人の3年生

2024年の高田は、層の厚いアタッカー陣にも注目だ。その中心を担うのがアウトサイドヒッターの吉田実桜選手(3年)。身長は164cmと高い方ではないが、最高到達点はチームトップタイの2m80cm、自慢の跳躍力を生かして得点を重ねるエースアタッカーだ。

吉田選手は「高い位置からスパイクを打つことができるので、そこが私の強みだと思う。最後の年なので自分の強みを全部出しきれたらいい」と意気込む。

“高田のツインタワー”佐藤碧海選手(左)・渡辺華乃選手(右)
“高田のツインタワー”佐藤碧海選手(左)・渡辺華乃選手(右)

そして、共に170cmの長身を誇る「高田のツインタワー」。どんなトスにも合わせる万能のアタッカー渡辺華乃選手(3年)と、パワフルなサウスポー佐藤碧海選手(3年)のミドルブロッカー2人が攻撃力を上乗せする。

さらに、ハートの強さはチーム1、サーブやブロックアウトでも得点できる及川夢萌選手(3年)に、ブロックを突き抜けることがあるという力強いスパイクが武器の佐々木瑠南選手(3年)、チーム1の努力家で、ハッスルプレーで勝利を引き寄せる今野七虹選手(3年)と、個性が際立つ7人の3年生が攻守に隙のない高田を作り上げている。

粘りと速さで4年ぶりの優勝へ闘志

その7人が初々しい1年生のころの映像には、上り坂を全速力で駆け上がった後に笑顔でポーズをする姿が映っていた。つらい練習でも笑顔を絶やさないとびきりの明るさと、3年生全員がこれまでに作り上げてきた結束力も高田の強みだ。

2023年まで2大会連続で決勝に進みながらも、優勝へあと一歩届かなかった高田。斉藤キャプテンは「ミスを極限まで減らしチームの完成度を高めてきた」とこれまでを振り返り、「チームとして粘りのあるバレーと速いバレーで勝ち進んで優勝したい」と4年ぶりの優勝を見据えて静かに闘志を燃やしている。

目指し続けた全国の舞台へ。女子・高田は1回戦で盛岡四高と対戦する。

(岩手めんこいテレビ)

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