11月1日に開幕する春の高校バレー岩手県大会の注目校・2023年の王者、男子・花巻東高校は、2024年は新人戦・県高総体ともに準優勝。その悔しさをバネに緊張感のある練習を重ね、再び全国の舞台を狙う。

ストイックに“緊張感”のある練習

連覇を狙う2023年の覇者、男子・花巻東は、高さのあるブロックと多彩な攻撃が持ち味のチームだ。

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2023年の中心メンバーだった2年生がそのまま3年生となり、2024年は結果が求められたが、新人戦・県高総体ともに準優勝。あと一歩のところで悔しい思いをしてきた。

金田一雄大主将は、「流れをつかむというのがまだ足りないと思っているので、最後の春高ではその雰囲気や緊張感を練習で出せるように一人一人意識して臨んでいきたい」と話し、練習では、1本のミスでもお互いに指摘しあって、自分にストイックに緊張感を出せるよう厳しくやろうと意識しているという。

チームが足りなかったもの。それは「緊張感」だ。
選手たちは試合という緊迫した状態でいかに自分の良いプレーができるのかを追求してきた。

普段であれば誰が取るのか声を出しながら行うレシーブ練習もあえて声を出さず、張り詰めた状態でプレーしている。

さらにゲーム練習では「連続得点を取らなければやり直し」「サイドアウトを取れなければ得点にならない」など厳しい条件をつけて取り組んでいる。

花巻東・小野和樹監督:
もちろん伸び伸びバレーボールをするのも素敵なことなんですけれども、それは本番まで取っておこうということで、本当に我慢して苦しい状況を自分たちで作って、そこを打破するような練習を毎日やってくれています。

エースはビーチバレー日本代表を経験

キーマンはチーム最長身190cmの川村侑聖選手(3年)。高い打点からの強烈なアタックとブロックが魅力のエースだ。

最長身190cmの川村侑聖選手のアタックは打点の高さが強み
最長身190cmの川村侑聖選手のアタックは打点の高さが強み

2024年はビーチバレーの日本代表にも選ばれ、アジア大会を経験。苦しい場面でも自らのスパイクで流れを変えることのできるチームの大黒柱だ。

花巻東3年・川村侑聖選手:
(日本代表の練習では)いろいろな技術を教わったりメンタル面でも鍛えられたので、教わったものを活かして大会に臨みたいと思います。チームの状態が厳しい中であっても、自分が軸として決めて少しでもチームに貢献して勝利に近づけていきたい。

2024年に急成長したと監督が太鼓判を押すのがリベロの花坂琉空選手(3年)だ。

2023年は控えメンバーだったが、ストイックに練習に取り組み冷静沈着な守護神としてチームを支えている。

花巻東3年・花坂琉空選手:
プレー中の声がけやスパイクのレシーブ、そういうところはしっかりチームのコート内に上げてやるぞという強い気持ちでやっている。1本目はまずコート内に残して、みんなに託すっていう思いでやっている。

メンバーから外れた選手も共に戦う

そして2024年のチームは、3年生が、声出し・体のケア・後輩指導など様々な作業にリーダーを作り、それぞれを責任もって行う組織づくりもしてきた。

そうすることでメンバーから外れた選手も一緒に戦う姿勢を作ることができ、チームに一体感が生まれた。

ケアリーダーの佐藤充選手(3年)は「痛みがある部位原因とかを調べたい。目立たない部分での活躍というのは自分の中で良い感じがする」と話す。

最高のチームで挑む最後の大会。2024年の1年間の悔しさをぶつけ、再び全国の舞台へ。

再び全国を目指す花巻東高校男子バレーボール部のメンバー
再び全国を目指す花巻東高校男子バレーボール部のメンバー

金田一主将は、「県優勝してチームの目標である全国ベスト8を達成できるように頑張る」と意気込みを語った。

(岩手めんこいテレビ)

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