「自分が氷に乗ることと、観客のみなさんに自分の演技を届けられる機会をどう作ったら…と考えていたら『滑走屋』がありました。そして、よく考えて現時点で、やっぱり競技に出ないと自分の演技を多くの人に見てもらうのは難しいと思って。

成績とか、そういうことではなく、“こんなスケートを滑る人がいる”じゃないですけど。私も『滑走屋』を通じて、スケートがこんなに好きだったんだと改めて気づいたので、そういった気づきが『滑走屋』でした。(競技会復帰を)決めたのは今年の3月くらい。もう1回、選手として出てみようかなと決心しました」

スケートで表現する、が一番好きなこと

「私がスケート始めた時代は大輔さんがバンクーバー五輪、トリノ五輪に出たりしていた時期。女子選手は浅田真央さんやキム・ヨナさんがいた時代で、今のようにジャンプ重視ではなく、女子選手の場合はレイバックスピンが上手だとか、イナバウアーがすごいとか。

それがフィギュアスケートという認識で始めた世代です。自分が感性を表現したいって思って、それが幼い時から得意だったのかな。でも大人になってから、さらにそれを感じるようになって。自分の感性を表現する方法はたくさんあると思いますが、私はそれがたまたまスケートだった。それを自分で気がついて、“スケートで表現する”ことが、私がスケートをやる中で一番好きな点でもあります。

ジャンプは上手な方もいて、私もすごく上手になりたいですが、自分の長所もあると思う。そういったことをうまく自分のスケートに落とし込むと自信を持てたりする要素だと思うので、まだまだ伸ばしていきたい」

ジュニア時代の岩野
ジュニア時代の岩野

「自分を表現する方法がフィギュアスケートであり、フィギュアスケートで自分を表現することが好き」だと話す岩野。

中四国九州選手権の会場でポーズを決めてくれた岩野
中四国九州選手権の会場でポーズを決めてくれた岩野

今後のビジョンについては「わからない部分もある」としながらも、フィギュアスケートと携わっていきたいとも語る。

「大輔さんを見たことでいろいろな気づきがありました。競技という面もすごく魅力的なスポーツだと思いますが、他のスポーツと違って芸術の部分があったり、表現を重視している競技は、オリンピック種目やいろいろなスポーツ種目でも、なかなかない種目だと思います。

私自身スケート以外にもクリエイティブなことがものすごく好きなので、将来的には振り付けをやったり、ショーがあったら積極的に出てみたいなと思ったりしています。

また、そうした時にならないとわからない部分もあると思うので、今はスケートを踏まえて広い視野で何でもできるように!と思っています」

これからも岩野桃亜というリンクの上で、表現し続ける姿に期待したい。

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フィギュアスケート取材班
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