大混戦の昇格争い。サッカーJ3リーグは残すところ8試合となった。Jリーグ加入11シーズン目の福島ユナイテッドFCは、現在J2昇格プレーオフ圏内の「6位」!悲願のJ2昇格へ、今年はチャンス十分だ。ただ、同じ勝点で3チームが並びその下もほとんど差がないため1勝がもつ重みが増している。こうした中、6日ホームで岐阜を迎え撃つ福島の若き大黒柱が、日の丸を背負って戦い、一回り大きくなって戻ってきた。
パスの精度を高める
岐阜戦を2日後に控えた10月4日の練習。大切にしているパスの精度を高める練習に比重が置かれていた。
この記事の画像(8枚)福島ユナイテッドFC・寺田周平監督は「ゲームで自分たちの良さを出したいですし、魅力あるサッカーを展開するために何が必要か再確認と、よりいいゲームより主導権をもってファン・サポーターの皆さんが楽しんでもらえるようなサッカーをやるためのトレーニングをしました」と話す。
細かいパスをつなぎ崩すスタイル
2024年の福島は、一貫して「ゴールキーパーから細かくパスをつなぎ崩していく」攻撃的なスタイルを展開。はまった時の爆発力は目を見張るものがあり、第11節の岩手戦では、大量9得点!J3新記録を打ち出しその名を歴史に刻んだ。
その攻撃の中心にいるのが、19歳の大関友翔選手。2024年にJ1・川崎から育成型期限付き移籍で加入。ロスオリンピックへの期待もかかる若き司令塔だ。
大関選手は「やっぱり攻撃が好きで、攻撃の部分で特徴を出したいと思っている。相手の矢印をはがすとこだったり、ドリブルで切りこんでいくところだったり、推進力を出すところだったりは、自分の長所だと思うので、そこは見てもらえたらなと思います」と話す。
若き司令塔・大関友翔選手
狭いスペースにパスを通し、味方と関わり合いながら最後は中央フリーの味方へラストパス。こうした巧みなボールさばきやパスワークを武器に、今シーズンすでに「6ゴール4アシスト」をマークしている大関選手。福島の「核」としてチームをけん引している。9月には19歳以下の日本代表に選出「10番」を背負って代表でも存在感を発揮した。
大関選手は「いつも日の丸を背負って戦わせてもらう中で、覚悟だったり責任だったりを感じています。より一層この遠征で強く感じたので、そういった意味で自分自身もっとレベルアップしなきゃいけないなと思いました」
因縁の相手との対決
6日の相手は、開幕戦で今シーズンワーストの4点奪われ敗れたFC岐阜。寺田監督初陣を勝利で飾れなかったいわば”因縁”の相手でもある。国を背負って戦い、さらなる向上心が芽生えた若きゲームメーカーがチームを勝利に導く。
大関友翔選手は「岐阜戦は、サポーターの皆さんの前でやり返すのを目標に、昇格にむけても”絶対条件で勝ち”だと思うので、引き分けでも負けでもなく、勝ちを狙いにいくようにチーム全員で良い準備をしていければなと思います」と勝利を誓った。
福島の2024年の強さは、大関選手の個の力だけによるものだけではなく、全員が同じ方向を向いて歩めていることにある。チームと同じ方向をむくファン・サポーターが増えるほどチームの力になるはずだ。
(福島テレビ)