台風10号から離れた関東も“遠隔豪雨”に見舞われた。
東京・八王子で観測史上1位の6時間降水量203mmを記録、関東各地で冠水が発生していた。
トラックの高さほどある水がマンホールからあふれ出る
29日午後11時過ぎ、東京・八王子市の交差点の道路の真ん中が不自然に盛り上がっていた。
その理由は、マンホールからあふれ出た大量の水。

トラックが隣を走るとその巨大さがわかる。
撮影者:
まあ人を1人全然のみ込まれるぐらいの高さなんで、すごい怖さはありましたね。
八王子では30日、観測史上1位となる6時間降水量203.0mmを記録した。
渋谷・宮益坂では倒木が道路をふさぐ
台風10号は、まだ離れている関東にも記録的な大雨をもたらしている。

30日朝、東京・世田谷区にある神社では、鳥居につながる階段はまるで滝のようになっていた。
神奈川・秦野市では、撮影者が歩く道路の先で土砂崩れが発生、土がえぐられ大きな穴が開いていた。

撮影者:
僕が今まで50年住んでて、一度もこうなったことはないので、ひとごとだったのが、ひとごとじゃなくなったというか。
29日に降り始めた雨は、夜になると強まり、東京・渋谷で車を運転していても、視界が悪いため、大きな水たまりを避けることができない様子が撮影されていた。
撮影者:
急に豪雨になって視界がほぼないぐらいの大雨で、このまま車で走行するのは危険かなっていう感じるぐらいのレベルの雨でした。
さらに渋谷では、宮益坂で木が根元から折れ、道路をふさいでいた。

倒木が道路を完全にふさぎ、巻き込んだ電線を引きちぎっていた。

東京・あきるの市の道路では、道路が冠水していることに気がつかなかったのか、車がスピードを落とすことなく突っ込み、 水がフロントガラスまで跳ね上がっていた。
関東各地で冠水が発生
冠水は関東各地で発生。

29日夕方には、世田谷区の用賀駅前の道路が冠水していて、車が波しぶきを上げながら進んでいった。
世田谷区では29日午後5時15分までの1時間に39.5mmの雨量を観測。
突然の雨に打たれ、ずぶぬれで走る人もいれば、雨宿りをしている人も多くいた。
30日朝になると、埼玉・川越市で、川越川が氾濫危険水域に達しかけている影響で、付近の住宅地では冠水の被害が出ていた。

そして一時、氾濫危険水位を超えた多摩川では、茶色く濁った水が流れ、河川敷の木の高さの高いところまで水が増していた。
目黒川も一時、氾濫危険水位超える
30日朝は、目黒川でも一時、氾濫危険水位を超えた。
午前10時半過ぎの目黒川も川がかなり増水し、流れもかなり早く濁流のようになっていた。

目黒川の水位の変化を29日午後9時過ぎから見ると、氾濫危険水位を示すラインを30日朝になり超えていることが分かる。

一方、杉並区を流れる善福寺川。
30日の午前1時から見てみると、10時間後の午前11時ごろには、橋のギリギリの高さにまで水位が上がっていることが分かる。
台風10号から離れた関東を襲った“遠隔豪雨”。
気象庁によると、関東甲信地方では31日にかけて、ところによって雷をともなった激しい雨などが降る見込みで、明け方にかけて土砂災害に厳重な警戒を呼びかけている。
(「イット!」8月30日放送より)