秋篠宮家の次女・佳子さまは、8月10日、福島県猪苗代町の国立磐梯青少年交流の家を訪れ、障害のあるボーイスカウトらが集うキャンプ大会「第13回 日本アグーナリー」に参加されました。4年に1度開催されているキャンプには、国内外から約900人が参加。佳子さまが出席されるのは初めてです。

三角巾にエプロン姿で配膳のお手伝い
まず見学されたのは、ドーム型のランタン作り。子どもたちが自分の夢をセロハンシートに書いて貼り付けていきます。早速、佳子さまも「貼っていいですか?」と声を掛けお手伝い。子どもたちと相談しながら笑顔で作業されました。

案内役の女性から「もしよかったら、書かれませんか?」と声を掛けられた佳子さま。「いいんですか? 書いても」と驚きながらも「アグーナリーでみんなで楽しく過ごせますように」とメッセージを書き、子どもたちの夢と一緒に飾られました。

夕方になり、子どもたちが食事の準備をしていると、三角巾にエプロン姿の佳子さまが食堂に来られました。そして「どうぞ」などと参加者に声を掛けながら夕食のカレーライスの配膳を手伝われました。

夜の交流行事にも参加し、「この催しや、様々な取組を通じて、国や地域、言語、障害など、自分とは異なる背景や状況に対する理解が深まっていくことを願っています。そして、このような理解の広がりにより、誰もが安心して暮らせる社会になることを、誰もがより幅広い選択肢を持てる社会になることを、そしてこれらがあたりまえになることを強く願います」と挨拶されました。

また、子どもたちと一緒にジェスチャーを使ったゲームを楽しみ、この大会が参加者にとって大切な思い出になることを願っていらっしゃいました。

地元の子どもたちが応援する「秘境のローカル線」
翌8月11日、会津若松市の福島県立博物館では「赤べこ」や「起き上がり小法師」などの伝統工芸品を鑑賞し、「鶴ヶ城」の天守閣や茶室を視察するなど、会津地方の歴史や伝統文化に触れられました。

そして「秘境のローカル線」として知られるJR只見線を望む、三島町の絶景ポイントを訪ねられました。只見線は、平成23年の豪雨で甚大な被害を受け、2022年、11年ぶりに全線が復旧。列車が山間の鉄橋に差し掛かると、佳子さまは列車に向かい一生懸命、手を振られました。

このとき手にされていたのは、只見線を応援する子どもたちが手作りした旗です。

佳子さまは、柳津町役場で、その子どもたちとも交流されていました。地元では小中学生が中心となり、観光列車のアイデアを考えたり、駅舎を飾り付けたり、また、手を振って観光客を出迎えるなど只見線の魅力を発信する活動をしています。

手を振って出迎えると聞き、「皆さん喜ばれますね」と声を掛けられた佳子さま。
子どもたちは「結構手を振り返してくれたりするので、うれしいです」と伝えました。

「只見線は日本一お客さまが乗る電車になることはできないかもしれないけれど、日本一応援する方が多い鉄道にすることはできる」と話す子どもたちに、佳子さまは「私も応援します」とエールを送られました。そして、手作りの旗を渡されると「絶対振ります」と応え、ビューポイントに向かわれました。

子どもたちの思いのこもった旗を振り、「この瞬間を見たいと思われる気持ちがよく分かりました」と絶景を楽しまれました。
(「皇室ご一家」8月18日放送)