難病を抱え、車いす生活を送る女子大学生が、福祉教育に取り組む教員を前に講演をした。「全ての人に愛されるために生まれてきたんだと思ってほしい」とメッセージを贈った。
「障害者としても輝ける人でありたい」
山本栞奈さん(26)は筋肉が固まる進行性の難病を抱え、車いす生活を送りながらも大学に通い、社会福祉士を目指している。
この記事の画像(5枚)この日は、福祉教育に取り組む教員が全国から集まる勉強会が熊本市で開かれ、講師として招かれ、「障害者としても輝ける人でありたいと、常に今でも思っています」と話した。
24時間態勢で看護師やヘルパーなどの支援を受けて生活する栞奈さんは、福祉への感謝の気持ちを「申し訳ないという気持ちもすごくあるが、『それより、ありがとうと言ってもらった方がうれしいよ』とヘルパーに言われた。確かにそうだなぁと思った。感謝の気持ちを言葉にすることは健常者でも障害者でも大切なこと」と、実体験を交えて語った。
また、児童養護施設で育った経験から、福祉に携わる上で子供たちに思いやりを持って接することの大切さも「思春期を迎えて反抗している様子を見ていて、職員が『あれ見て、恥ずかしいでしょ』と。今思えば、成長を喜ばしく思っていない。自分自身も反抗できなくて高校卒業ぐらいで反抗期が来てしまった。職員のたった一つの言葉がけがすごく大事だったと今でも思う」と伝えた。
「自分は愛されるために生まれてきた」
そして、「全ての人に『自分は愛されるために生まれてきたんだ』と思ってほしい」とメッセージを贈った。
参加した人は「若いのに色々な経験をされていて、一つ一つの言葉に重みがありました」や「支える側の人材を育成しているので、色々な人に寄り添えるように話をしていきたいと思った」と話した。
(テレビ熊本)