まずは「体の冷却をサポート」すること。犬や猫に接触冷感・吸水速乾の生地を使った“クール衣類”を着用させる、保冷剤を入れたバンダナ、冷却リングを付けるなどして、体や首周りを優しく冷やそう。

そして「アスファルトの照り返し」にも注意したい。犬や猫が歩くような“地面に近い場所”は高温になりやすく、暑さで体調を崩したり、足裏をやけどしたりすることもある。
照り返しはペット用のカートに乗せることで対処できるが、カート内部が暑くなることもあるので、ミニ扇風機や接触冷感のクッションを使うのがお勧めとのことだ。こちらも、こまめな水分補給は忘れないようにしたい。
よだれや目の充血も…熱中症の初期症状
こうした注意をしても、熱中症は起きてしまうことがある。犬や猫は次の様子が見られただけでも、熱中症の初期症状が疑われるので、普段から観察してほしいという。

・パンティング(ハアハアと呼吸が粗い)
・よだれの量が多い
・目や口が充血している
・ぐったりしている
・触ると高熱を感じる
・頻脈(心拍数が増加している)

重篤化すると、嘔吐・下痢をしたり、けいれんを起こしたり、吐血・下血・血便・血尿といった症状が出ることも。呼吸が上手にできず、意識を失ってしまうこともあるという。

こうした状況で飼い主がまずすべきことは、動物病院に連絡することだ。ペットの様子や症状を説明した上で、獣医師の指示に従ってほしい。かかりつけの動物病院と夜間対応している緊急用の動物病院、それぞれの連絡先をメモなどに残しておくと、慌てずに対処しやすい。