バスケットボール男子・国際強化試合の日本(世界ランキング26位)ー韓国(同50位)(東京・有明アリーナ)は7日、2連戦の2日目が行われ、88-80で日本が勝利した。強化試合4連戦(日豪戦、日韓戦)で2敗1分だった日本が辛くも1勝を上げ、アメリカ・NBAでの挑戦を発表したばかりの司令塔・河村勇輝(横浜BC)は「日本のファンの皆さんの前でできる幸せを噛み締めながらプレーした。本当に最高だ」と感慨を語るとともに、「まだまだ目標のベスト8には程遠い」とパリへ向け気を引き締めた。
若手中心韓国3ポイント猛攻も河村・ホーキンソンの連携など奏功し1勝死守
第1クオーターはスタメンにビッグマンのジョシュ・ホーキンソン(渋谷SR)と渡邉飛勇の2人が入り、インサイドでの攻守を重視した形でスタート。一方1戦目で3ポイントシュートで猛攻した若手中心の韓国は思い切りのいいシュートを次々に打ち込み日本を再び苦しめ、19-22の日本ビハインドで終了。
この記事の画像(14枚)しかし第2クオーターから日本のディフェンスが効き始め、ホーキンソンを中心にリバウンドもしっかり取り、また河村のインサイドへのアシストも冴え、吉井裕鷹(三遠)の2点シュートで逆転し流れが変わる。
43-39から再開した後半は河村のアシストや2連続の3ポイントシュートが炸裂。また、比江島慎(宇津宮)や富樫勇樹(千葉)のアシストによるインサイドでのホーキンソンの2点シュートも重なり、韓国の攻守は弛まないものの、68-57で日本が第3クオーターを死守。
最終第4クオーターは、ディフェンスのコミュニケーションミスから韓国に3ポイントシュートを許す場面は続くものの、河村の多彩な献身的プレーや、好スペーシングによるインサイドのホーキンソンへのアシストが奏功し、韓国のイ・ジョンヒョンによる4回の3ポイント成功など失点に苦しみながらも、88-80で日本が逃げ切った。
五輪ベスト8へ 河村「目標程遠いが2週間ある」ホーバス監督「自信ある」
試合後のインタビューで河村は「今日も最後の最後まで苦しい時間が続いたし、勝っても負けても反省の多い試合だったが、まずは勝利という形で皆さんにお届けすることができて本当に嬉しい。今日のような試合だとまだまだ目標のベスト8には程遠いが、まだ2週間あるのでしっかりチームとして練習を重ね、必ず目標を達成して皆さんにベスト8という結果で恩返しできるよう頑張ってきたい」と語った。
また、メンフィス・グリズリーズと「エグジビット10」契約で合意し、アメリカ・NBAへ挑戦することを7日に発表したばかりの河村は、東京・有明アリーナの約1万3000人の観客を前に、「(勝利して)本当に最高だ。日本のファンの皆さんの前でプレーできる幸せを噛み締めながらプレーすることができた」と感慨を語った。
26日からのパリオリンピック開幕を前に、8日には五輪代表候補16人が12人に絞り込まれ男子日本代表選手が確定する。インタビューでトム・ホーバス監督は「これから(強化試合に欠場した)(渡邊)雄太と(八村)塁が入った時に、きょう出場している選手が小さいこと、細かいことをもっと上手にやったら、全然ベスト8は達成できる、自信がある」と強調した。