山形・真室川町の小学校で、伝承野菜の栽培から収穫までの一連の作業を学び・体験する授業が始まった。子どもたちが植えたのは、一子相伝の甚五右ヱ門芋(じんごえもんいも)だ。

野菜を一から育てて学ぶ地元の歴史

真室川町は伝承野菜の宝庫。
中でも、甚五右ヱ門芋は400年以上の歴史があるとされる。

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真室川あさひ小学校の子どもたちは、栽培から収穫、そして栄養価を学ぶ調理実習など一連の学習を通して、地元に伝わる貴重な野菜の理解を深めている。

学習のスタートは、苗の植え付けである「定植」という作業。
先生を務めたのは一子相伝で甚五右ヱ門芋を栽培している佐藤春樹さん。

佐藤春樹さんが「しっかり深く植えると秋にいっぱい穫(と)れる。1株から30~40個、2kg穫れる」と話すと、児童たちは「2kg!?多い!」と驚きの声を上げた。

おいしく食べてもらうのを楽しみに

6月5日は、5年生14人が整えた畝に穴をあけ、種芋を植え付ける一連の作業を学んだ。
50株を植え、「あ~疲れた」と音を上げる児童もいた。農作業の苦労を知るのも勉強だ。

子どもたちは午後、伝承野菜の勘次郎胡瓜と、豆の一種・黒五葉の植え付けも行った。

児童たちは、「イモを植えるのは大変だったけど、あとでみんなにおいしく食べてもらえるので楽しみ」「農家の苦労を身をもって体験できた。さまざまな伝承野菜を育ててみたいと思った」と笑顔で話した。

水やりなどの作業は夏場も続き、子どもたちは収穫後もスーパーでの販売などの取り組みを通して学びを深める予定。

(さくらんぼテレビ)

さくらんぼテレビ
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