越前市の土木建築工事業「北日本建設」が8月7日、福井地裁から破産手続き開始決定を受けたことが分かりました。
民間の調査会社・帝国データバンク福井支店によりますと、同社は1945年(昭和20年)創業、1966年(昭和41年)法人化した土木建築業者です。官公庁からの元請けで、主に福井県丹南地区で道路改良などの土木工事や、公共施設などの建築や耐震補強工事などを手掛けていました。また、フランチャイズによる一般住宅にも事業を拡大し、1995年12月期には年間約10億6000万円の売り上げを計上していました。
しかし、住宅事業フランチャイズの本部が倒産したことに加え土木工事の受注も減少し、2018年5月期には年間売り上げが約2億2300万円にまで減少。赤字が続く中、新たにフランチャイズに加盟しデザイナーズ注文住宅も手がけましたが好転せず、2020年に福井地裁から民事再生法の適用を受けました。負債は債権者85人に対し約12億5400万円でした。その後、債務の一部免除を受けたうえで再生計画を完遂したとして、2021年に再生手続き終結命令を受け、通常営業に入っていました。
しかし、その後も業績の回復は見込めず事業継続を断念。今回の措置に至りました。負債総額は約1億4300万円です。
