レタスやキャベツなど露地栽培の作物を中心に、いま値上がりしている。
野菜の価格高騰はいつごろまで続くのか、市場とスーパーを取材した。

卸値でさえもレタスは前年より8割高

熊本市西区の熊本大同青果では、早朝の競りは活気に満ち、ずらりと並ぶ箱の数に圧倒されるが、実はこれでも品薄状態だ。

レタスやキャベツ、白菜などの露地栽培の野菜を中心に市場に出回る数が減少し、今、価格が高騰している。例えば、レタスの4月の平均卸売価格は2023年に比べ8割の値上がりだ。

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熊本大同青果によると、暖冬の影響で生育が早まり、2月までは野菜が豊富で価格は抑えられていたが、3月以降、今度は冷え込みと雨によって生育に遅れが出始め入荷量が激減。そのため、価格が高騰しているという。

熊本大同青果・竹原由幸専務:
「端境期」といって切れ間ができている。そのために物が少なくなっているのが現状

一方で、トマトやキュウリなどハウス栽培の野菜は天候の影響が少なく、入荷量は例年通り。価格も安定していておすすめだそうだ。

「手を出しても値段見て止める」

熊本市東区のスーパー「ハーモニー尾ノ上店」のレタスの4月25日の販売価格は、1玉税込み322円だった。

2023年の同じ時期と比べると、レタスは約1.5倍、キャベツは約1.8倍の価格で販売しているが、これでも仕入れ値の高騰分を考えるとギリギリの範囲だと話す。

ハーモニー尾ノ上店青果チーフ・友口和昭さん:
仕入れ値の上がった分をそのまま販売価格に転嫁すると、お客さんに買ってもらえるような値段ではないので、中には原価で売ったりすることもある

店では仕入れ先を複数比較して少しでも安く抑えたり、カット野菜の販売を増やしたりして工夫している。

--価格高騰を感じますか?
買い物客「もちろん。手出しても値段を見て止めることもある」
買い物客「生産者も大変だろうと思って、必要なものは仕方ないと思って購入している」

5月いっぱいは価格高騰続くか

気になるのは今後の見通しだ。
熊本大同青果の竹原由幸専務は「レタスは長野県、キャベツは群馬県、その産地が雪や雨の影響で作付けが遅れている。5月いっぱいは商品は少ないと思う」と話す。

熊本大同青果によると、5月にかけても露地ものの品薄は続く見通しのため、あと1カ月程度は値段が高い傾向が続くのではということだ。

(テレビ熊本)

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