金委員長が韓国芸術団のコンサート鑑賞

この記事の画像(5枚)

北朝鮮の金正恩委員長は、4月1日に平壌で行われた韓国のトップスターによるコンサート「春が来た」を、李雪主夫人や妹の与正氏とともに鑑賞しました。
北朝鮮メディアによると金委員長は「感動を禁じ得なかった」、「北と南の民族皆に『平和の春』を呼び起こした」などと評価したということです。

韓国側に「ある歌」をリクエスト

金委員長は「音楽好き」として知られていて、南北のメディアが撮影した映像にも、満面の笑みで拍手を送る金委員長が映っていたので、コンサートを楽しんだのは事実かもしれません。
その金委員長が、実は「ある歌」を歌うように、韓国側にリクエストしていたようです。

ベテラン歌手に金委員長が「ありがとう」

提供:「平壌公演共同取材団 」

今回のコンサートに出演した韓国のベテラン歌手チェ・ジニさんが、1回目の公演の後、同行した記者にこんなことを語りました。

「私は自分の歌を歌いたかったんですが、『一歩遅れた後悔』という歌を歌いなさいと公演の準備中に言われました。 
私はその歌が何かも知らず、私の歌でもないのですが、嫌々ながら歌いました。昨日の公演後に金委員長が降りてきて私と握手をする時に「あの歌を歌ってくれてありがとうございます」と話したので、なぜ私が「一歩遅れた後悔」を歌わされたのかが分かりました。」

つまり、金委員長が「一歩遅れた後悔」という歌を韓国側にリクエストしたようなのです。

1985年の歌謡曲で“孤独”を苦しみ、“過去の過ち”を嘆くもの

一体どんな歌なのか、気になって調べたところ、歌詞は以下の通りでした。

♪一歩遅れた後悔
窓の外に降る雨の音に心が孤独になります
今、私のそばには誰も誰もいないですから街にかすめる風の音に悲しみが押し寄せます
涙が流れるようでそっと目をとじました
季節はひそかに行きますね
愛も離れました
孤独な私には何も残っていないです
瞬間に忘れ去られていく愛ならば(愛を)考えません
このように生きてきた私にも過ちがあるからです
季節はひそかに行きますね
愛も離れました
孤独な私には何も残っていないですね
瞬間に忘れ去られていく愛ならば(愛を)考えません
このように生きてきた私にも過ちがあるからです
このように生きてきた私にも過ちがあるからです」

1985年に作られた歌で、曲調は、しっとりとした歌謡曲。
その歌詞は「孤独」を苦しみ、「過去の過ち」を嘆くものです。

単に曲調が気に入っただけなのか、それとも自分自身が何らかの「孤独」を感じ、「過去の過ち」を嘆く気持ちがあるから、歌詞にシンパシーを感じたのか…
金委員長がリクエストした理由は分かりません。

しかし、「謎多き最高権力者」の実像に迫る、小さなきっかけにはなるかもしれません。
もし歌詞が気に入ってリクエストしたのであれば、自身の「孤独」や「過去の過ち」について、是非話を聞いてみたいと思います。
実現は難しいですが…