東北地方で2日未明、最大震度5弱の地震が発生し、各地で被害が出た。
この地震は、長周期地震動が特徴で、遠方でも大きな揺れが発生しやすいという。
一方、SNSでのフェイク投稿に対して、専門家が注意喚起している。

「長周期地震動」が発生

2日未明、青森・六ケ所村の情報カメラが記録した地震発生時の映像。
原子力施設を映すカメラが左右に大きく揺れている。

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午前4時25分ごろ、盛岡市にある岩手めんこいテレビ社内の映像では、ガタガタという大きな音とともに画面全体が激しく揺れ、つるされた看板が左右に大きく動いた。

2日午前4時24分ごろ、東北地方で最大震度5弱の強い地震が発生した。

震度5弱を観測した岩手・久慈市のスーパー。
棚から酒の瓶が飛び出し、粉々になったガラスの破片が飛び散っている。

店の人は「瓶類とかお酒が壊れてしまうので大変。これから4月が始まり、がんばろうと思っている矢先だった」と話している。

青森・八戸市では、地震の影響で水道管が破損。
アフファルトから水があふれ出し、歩道が水浸しになり、職員が緊急の修繕に追われる姿があった。

通行人は「めっちゃびっくりした」、また別の人は「結構揺れが激しかったですね」と話した。

今回の地震は「長周期地震動」が発生したことが特徴だ。
長周期地震動とは、大地震で発生しやすい、揺れの幅が大きい地震の振動。
震源から離れていても揺れが衰えにくいのが特徴となる。

東京大学・笠原順三名誉教授は「地表付近を伝わる地震の幅が非常に大きな振幅になって、高層ビルが大きく揺れることがある。震度5弱でも大きく揺れますから」と話している。

3月から、震度5以上の地震は3回発生している。

過去の震災の写真を流用

そんな中、地震そのもの以外にも注意が必要なことがある。
それは、SNSのフェイク投稿だ。

3月21日、埼玉や栃木で震度5弱を観測した際、SNSに投稿された画像。

投稿日は地震当日の3月21日。「栃木県下野市の実家」と書かれ、物がひどく散乱していた。
しかしこの投稿が、過去の震災の写真を流用したフェイク投稿である可能性が浮上。
現在はアカウントが凍結されている。

東京大学・笠原順三名誉教授は「こういう(投稿)は、非常に救助活動とかその後の対策に非常に影響があるので、(フェイク投稿は)流さないようにしていただきたい」と話している。
(「イット!」 4月2日放送より)

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