王子動物園のパンダ「タンタン」が死んだ。震災で傷づいた神戸にたくさんの笑顔を届けてくれたタンタン。日本で24年過ごし天国へ旅立った。

【動画】「大事なパンダさん。安らかにお眠りください」 『タンタン』死ぬ 震災で傷ついた街に笑顔もたらす

神戸市の王子動物園で1番の人気者、メスのジャイアントパンダ「タンタン」。3年前、心臓に病気が見つかり2年前からはお客さんの前には出ず、治療に専念していた。

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■「タンタン」3月31日に死んだことを確認 「よく頑張って…最後まで頑張ったなぁ」

4月1日、王子動物園が会見で…

王子動物園 谷口祥介獣医師:
きのうの泊まりの担当の飼育員が、タンタンが動きがないのかなと気付いた。心臓疾患に起因した衰弱死と今のところ考えています。

一報を受け、関係者も悲しみを隠せない。

王子動物園 加古裕二郎園長:
見た人、会った人、みんなを笑顔にしてくれる。そんな存在だったかな。

王子動物園 吉田憲一飼育員:
よく頑張って…最後まで頑張ったなぁと思います。ありがとうと言いたい。

■タンタンのおうちのすぐ裏にある「桜の標本木」がきょう開花発表

時を同じくして1日、神戸の街に届いたのが、桜が開花したという知らせ。 桜の開花を判定する標本木があるのはなんとタンタンのお家「パンダ舎」の裏。桜もタンタンとの別れを惜しむかのように、淡いピンクの花を咲かせた。

■震災で傷ついた街を元気づけようと神戸にやって来た「タンタン」

タンタンが中国から神戸にやってきたのは2000年。阪神淡路大震災で傷ついた街を元気づけようと神戸市などが誘致し、雄のコウコウとつがいでやってきた。

王子動物園は連日、タンタンを一目見ようと多くの人でにぎわった。タンタンは2020年に中国に返還される予定だったが、新型コロナの影響や体調不良により延期が続いた。

そうした中、3月31日、心臓疾患により衰弱死した。人間では100歳近くの高齢にあたる28歳だった。

■突然の悲しい知らせに「残念です」「すごく寂しい」「安らかにお眠りください」

突然の悲しい知らせに訪れた人は…

訪れた家族:
え?何も知らなかったので。昔から見ていたので残念ですね。

訪れた人:
神戸からパンダがいなくなるのがすごく寂しいです。

訪れた人:
きれいに菜の花も咲き、桜も咲いて。動物園にとって大事なパンダさんなんだなと言っていた。私たちの癒やしになったと思います。安らかにお眠りください。

桜に見送られながら旅立ったタンタン。王子動物園では2日から献花台を設置し、お別れの会も検討しているということだ。

関西テレビ
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