人間にも動物にも大切な“健康チェック”。愛媛県立とべ動物園の動物たちが、どのように健康を保っているのか調査していく。

健康の秘訣は足の裏に

まずは、アフリカゾウの砥愛ちゃん。
とべ動物園のゾウファミリーは足を清潔に保つため、毎日、異常がないか、キーパー2人体制でチェックしている。

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濱田純基キーパー:
爪が伸びすぎていないかとか、穴に汚れがたまるので、汚れを取り除いてしっかり洗ってあげています

大きな体を支えるゾウの足は、固くて頑丈なイメージがあるが実際は、例えるならば「クロックスくらいの固さ」なのだという。かかとの部分がクッションの役割をしていて、衝撃吸収の靴を履いているようなイメージだ。だから足音がとても静かなのだ。

「足を健康に保つということ = ゾウの健康を保つことだ」と濱田キーパーは語る。

また、週に1回血液検査もしていて、スムーズに採血できるように日々練習している。ゾウは耳の血管から採血するようだ。

濱田純基キーパー:
こっちが号令を出す前に次の体勢で待ってる時があるので、ゾウもすごい乗り気で、いろんなケアに協力してくれていますね

健康チェックで毎日、元気いっぱい!
来園した際には、足音にも耳を澄ましてみてほしい。

“ブラッシング”は検査の一環

続いては、マレーバクのナナハちゃん。ブラッシング中で、とてもリラックスしている様子だ。山内真司キーパーによると、今「さわってほしくてたまらない時期」なのだという。

2023年の4月から始まったキーパーさんによるブラッシング、実はこれも検査の一環で、体や足のひずめにケガをしていないかチェックをしている。

山内真司キーパー:
もしケガをしていたりすると、そこを消毒したり、化膿していないか見ている

現在、ブラッシングは1日1回だが、始めたばかりの時は朝昼晩の3回行い、スキンシップに慣れていったそうだ。また、ナナハちゃんは採血のトレーニングもしているそうだ。

山内真司キーパー:
オスに関しては採血できるんですけど、ナナハに関してはまだまだ全然進んでないので、寝ているときに爪とかで足を刺激したりするんですけど、ちょっと嫌がってすぐに起きちゃうので。将来的には採血まで持っていければいいかな

キーパーさんがより近くで観察し、健康を保っているのだ。山内キーパーはナナハちゃんの「普段とは違った姿」をぜひ見てもらいたいと話す。

欠かせない毎朝の“体重測定”

最後は、キュートなレッサーパンダのコウメちゃん。メスのコウメちゃんは毎朝、体重測定をしている。

高田優キーパー:
体重がちょっと増えていたら太っているのかなとか。体を触りながら、顔つきや肉付き、体の様子をチェックするようにしています

キーパーさんが体重計を持ってくると早速、台に上がるコウメちゃん。二本足で立っている姿がかわいらしい。

メスは妊娠の可能性があるため、毎日体重の変化を確認していて、2頭のオスは週に1回、チェックをしているそうだ。体重計の乗り方にも個性があるそう。

高田優キーパー:
若い「砥々丸」は割とぐいぐい来るので。人が大好きで協力的。おじいちゃんの「シャンチー」は、動きがゆっくりなので彼のペースに合わせながら

この日、普段とは違う時間に体重測定をしたというコウメちゃんだが、機嫌が良かったそうで、高田キーパーも安心の様子。

笹を食べてお腹いっぱいになり寝ている姿が健康の証。かわいらしいレッサーパンダの姿に、癒されてみてはいかがだろうか。

健康を保つため、日々の体調管理が大切。
季節の変わり目、皆さんも健康チェックをお忘れなく!

(テレビ愛媛)

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