「速報 チャールズ国王が前立腺がんのため75歳で死去 情報筋が報じた」

3月18日夜、ネット上で突如拡散された偽情報。発信元とみられる“アメリカのニュースサイト”と称するアカウントが、イギリスのチャールズ国王が死亡したというフェイクニュースを伝えた。

イギリス王室をめぐる騒ぎ相次ぐ

このSNS投稿は、日本時間19日午後3時の時点で200万回以上表示され、日本語での投稿も100万回以上表示されたとする情報もある。

チャールズ国王が死亡したというフェイクニュースは瞬く間に拡散
チャールズ国王が死亡したというフェイクニュースは瞬く間に拡散
この記事の画像(7枚)

チャールズ国王は2月に「がんが見つかった」とイギリス王室が発表し、健康不安が伝えられたばかり。そんな中で広まった偽の死亡情報は、出どころが不明確で信ぴょう性には疑問符がつくものだった。

イギリス王室が出したとする死亡を伝える発表文をアップするアカウントも
イギリス王室が出したとする死亡を伝える発表文をアップするアカウントも

それにもかかわらず、日本やロシアなどのネットメディアがこれを取り上げると、瞬く間に拡散。中には、イギリス王室が出したとする死亡を伝える発表文をアップするアカウントまで現れた。

偽情報の広がりを受け、在ロシアのイギリス大使館はSNSで「イギリス国王チャールズ3世の死に関する報道はねつ造だ!」と否定した。

イギリス王室といえば、3月10日に公開されたキャサリン妃と子どもの写真に不適切な加工がなされていると騒ぎになったばかり。

“不適切な加工”が指摘された写真でキャサリン妃の左手に指輪がなかったことから、様々な噂が拡散しているという
“不適切な加工”が指摘された写真でキャサリン妃の左手に指輪がなかったことから、様々な噂が拡散しているという

加えて、キャサリン妃の左手に指輪がなかったことから、英国王室ジャーナリストの多賀幹子さんによると、皇太子夫妻の不仲説やウィリアム皇太子の不倫説が一気に拡散したという。さらに「様々なお相手の女性のお顔の写真も出たりして、信じられないような噂まで出てきてしまいました」という。

なぜ今、イギリス王室をめぐる騒ぎが相次いでいるのか。

多賀さんは「エリザベス女王が亡くなってから1年半くらい経ちますが、英王室の弱体化、非常に危険な状態にあると言われています。こういう弱っている時に、そこにつけ込んで狙ってくる人たちが必ずいる」と話す。

デマがSNS上で拡散される要因を「表示数でお金がもらえるというXの仕組みが影響している」と分析
デマがSNS上で拡散される要因を「表示数でお金がもらえるというXの仕組みが影響している」と分析

また、今回のようなデマがSNS上で拡散される要因について、ITジャーナリストの三上洋さんは「日本のX(旧ツイッター)では、去年秋ごろから、こういったフェイクニュース・デマがたくさん流れるようになりました。大本はインプ稼ぎ、いわゆるインプレッション表示数でお金がもらえるというXの仕組みが影響している」と分析する。

ショッキングなニュースほど情報ソースを確かめるなどして、拡散に加担しないようにすることが重要だとしている。
(「イット!」3月19日放送)