バスケットボール男子の天皇杯全日本選手権は16日、さいたまスーパーアリーナで決勝が行われ、千葉ジェッツが琉球ゴールデンキングスを117ー69の大差で破り圧勝。千葉のポイントガード・富樫勇樹は「最高という言葉しかない」と喜びを表した一方、敗軍の将・琉球の桶谷大監督は「富樫くんを気持ちよくさせた」と悔しさをにじませた。

千葉予想外の“圧勝” 司令塔・富樫がリード  序盤から勢い止まらず

第1クオーターから千葉は司令塔の富樫勇樹を中心に攻め立て、第2クオーターで相手方にプレッシャーをかけた守備が功を奏して試合の主導権を握り、富樫が3ポイントシュートを2本連続沈めるなどして48ー32で前半を折り返した。

シュートを狙う富樫勇樹選手(16日、さいたまスーパーアリーナ)
シュートを狙う富樫勇樹選手(16日、さいたまスーパーアリーナ)
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後半の第3クオーターも千葉の勢いが止まらず、コート狭しと動き回る富樫や、この試合で最多得点26点を決めたクリストファー・スミスが活躍し、このクオーターだけでも37ー17と琉球を圧倒し85ー49で最終クオーターへ。

天皇杯決勝での富樫勇樹選手(16日、さいたまスーパーアリーナ)
天皇杯決勝での富樫勇樹選手(16日、さいたまスーパーアリーナ)

第4クオーターは若手・金近廉も2本の3ポイントシュートを決めるなど千葉の猛攻は止まらず、最後は3ケタの117得点を稼ぎ、予想外の48点の大差で琉球に圧勝した。

喜びあう富樫勇樹ら千葉ジェッツの選手たち(16日、さいたまスーパーアリーナ)
喜びあう富樫勇樹ら千葉ジェッツの選手たち(16日、さいたまスーパーアリーナ)

昨年の決勝と同カードで、2連覇を達成した千葉。

表彰式での千葉ジェッツの選手ら(16日、さいたまスーパーアリーナ)
表彰式での千葉ジェッツの選手ら(16日、さいたまスーパーアリーナ)

10日には東アジア各国の強豪クラブが王座を争う東アジアスーパーリーグ(EASL)を制しており、2週連続でのビッグタイトル獲得となった。

富樫「最高という言葉しかない」琉球桶谷監督「めちゃめちゃ恥ずかしい」

この試合20得点、3ポイントを9試投中6本沈める活躍をした富樫。

天皇杯決勝での富樫勇樹選手(16日、さいたまスーパーアリーナ)
天皇杯決勝での富樫勇樹選手(16日、さいたまスーパーアリーナ)

優勝のインタビューで「最高という言葉しかない。この雰囲気の中でプレーできたことを幸せに思う。チーム全員で連動して動いた結果だ。この勢いを続けて、去年(Bリーグの)ファイナルで琉球に敗れた悔しさを晴らしたい」と胸を張った。

天皇杯決勝での琉球・桶谷大監督(16日、さいたまスーパーアリーナ)
天皇杯決勝での琉球・桶谷大監督(16日、さいたまスーパーアリーナ)

一方、試合後の会見で、敗北した琉球の桶谷大監督は「富樫君のところでフィジカルにプレーできなかった。彼を気持ちよくさせた。他でもやられた部分はあるが、最初にやらせてしまった。ひとつひとつのちょっとしたところからひずみが大きくなり、最終的にこういう点差になってしまった」と悔しさをにじませ、「めちゃめちゃ恥ずかしい」と予想外の大敗に反省を語った。