元日に石川県を襲った能登半島地震では、避難生活が長期化し、避難を続ける人たちは肉体的にも精神的にもダメージが大きくなっている。女性や子供に特有の問題や精神的負担を、ちょっとしたアイテムとアイデアで和らげたい。女性防災士が提案する、今ある備えへの「プラスアルファ」について考える。

話を聞いたのは、防災コンサルタントMamoruwaの黒木純子さん
大阪府出身で18歳の時に阪神淡路大震災を経験。 現在は防災士として活動中だ。
黒木さんは「石川県の避難生活でも、日に日に必要なものや 必要なケアが変わっている。私たちもこれから大きな地震が来た時のために備えておくことが必要。」と話す。

長期避難生活で女性が直面する問題

女性が直面する大きな問題が、「生理用品の確保と捨て方」や「下着の洗濯」だ。

今準備できること

・サニタリーショーツなどなかなか洗い替えができないものを 2枚ほど準備

・色がついていて中が見えず 消臭効果もあるペット用の袋を準備​

下着の洗濯方法

準備しておくもの・・・保存袋(ビニール)・ピンチハンガー・タオル

少し大きめの保存袋に洗剤を入れ 揉み洗いをする→少量の水で洗濯することができる。

干すときは小さなピンチハンガーで周りをタオルで隠して干すことができる。

トイレの備え

ペット用のシート
便器にペット用シートを置いて使用することで汚さず水も使わなくてすむ。

ペット用の袋
終わった後は小さくくるっと折りたたんで袋に入れる。衛生面でも問題なく周りに迷惑をかけることもなく 捨てることができる。

下着の備え

おりものシート/使い捨てパンツ
断水時、同じ下着を使う場合でも衛生的に使うことができる。この他100円ショップなどで売っている使い捨てのパンツもおすすめ。

こどものオムツのストック方法

使っているものよりも1つ大きなサイズをストック
今使っているものがサイズアウトした時にストック分を使用。さらに大きなサイズのものをストックすることで無理なく備えることができる。

1人で歩けるようになった子供の対策

少しでもリラックスして過ごせるような工夫が必要

ポケットがいっぱいある ベストを準備。キャンディやおもちゃ、ハンカチ などいろんなものを入れて、「いざというときはこの ベストを着て一緒に逃げようね」と声かけし、普段から備えておく。

避難所での生活はストレスを感じやすいため おもちゃや塗り絵など、お気に入りのものを持って避難するのもおすすめ。

子どもにとって、暗い部屋は恐怖につながる。懐中電灯ではなく、ランタン型だと部屋中が明るくなる。

防災コンサルタントMamoruwaの黒木純子さんは「物がない中で自分たちがどう生活をしていくのかはイメージしにくいところがあるが、今回の震災をしっかり考える機会にしていただきたい」と話す。

備えているつもりでも、足りないものはまだまだある。課題をしっかりと自分の生活に落とし込んで、改めて備え直すことが必要だ。

(テレビ宮崎)

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