アクセルとブレーキの「踏み間違い」による事故が全国で相次いでいる。踏み間違いを防ぐ対策グッズも登場しているが、専門家は「高齢者だけが危ないのではない」と注意を呼びかけている。

ブレーキと信じているから止めようと思ってもっと踏み込む

奈良県の東大寺の参道で25日、79歳の男が運転する車が突っ込み、観光客の男性が死亡した。男は「アクセルとブレーキを踏み間違えた」と話しているという。

高齢ドライバーの踏み間違いによる事故が相次いでいる理由について、専門家に聞いた。

モータージャーナリストの菰田潔さん:
別に高齢者だけが危ないんじゃなくて、全ドライバーが危ないと思った方がいいです。高齢者の反射神経が鈍かったりとか、判断力が衰えているというところで、踏んで加速しちゃったらこれがブレーキじゃないのは分かるんだけど、焦っちゃうんですね。ブレーキと信じて踏んでいるので、止めようとしてもっと踏み込んでしまって、ますます加速してしまう

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こうした事故を防ぐ対策も進んでいる。

オートバックスセブンが販売している「ペダルの見張り番2」は、車のアクセル部分に取り付けると、強くペダルを踏んだ時に踏み間違えを防止できる商品だ。

装置を付ける前と後を比較した映像では、アクセルを踏み込んでも装置を付けた車がゆっくりと進んでいるのがわかる。

この装置では、停車時や時速10km未満で進んでいる時にアクセルを強く踏むと、警告音がなる。さらに踏み込んでも、信号がエンジンには伝わらず、急加速しないという。

実際にアクセルを踏み込む体験をしてみても、時速6kmほどしか出なかった。

国内の自動車メーカーの200車種以上に対応していて、車を買い替えなくても、急発進を防ぐ効果が期待できる。

担当者:
高齢者の方や親御さんのために付けられるお客さまもいらっしゃいます。付けることで(踏み間違えを)防止できる商品ですので、心配な方にはおすすめしています

(東海テレビ)

東海テレビ
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