福島県会津若松市にある会津鉄道・芦ノ牧温泉駅では、ネコの名誉駅長が代々人気となっている。恥ずかしがり屋で自由気まま…3代目の一日に密着した。

恥ずかしがり屋の名誉駅長

4歳のメス「さくら」は、飼い主の小林さんが駅長を務める会津鉄道・芦ノ牧温泉駅の3代目ねこ駅長。週に4日出勤し、名誉駅長として列車の見送りなどを行っている。

駅員の業務の見守りもお仕事…?
駅員の業務の見守りもお仕事…?
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小林さんに、さくらの性格を聞くと…「人見知り。知らない人がいると、ご飯も食べないでジーっと見ています。恥ずかしがり屋なところがあるので、2代目らぶ駅長とはまた違う性格」だという。

会津鉄道・芦ノ牧温泉駅 名誉駅長のさくらと小林美智子駅長
会津鉄道・芦ノ牧温泉駅 名誉駅長のさくらと小林美智子駅長

16年続くねこ駅長

芦ノ牧温泉駅に「ねこ駅長」が誕生したのは2008年。駅に住みついていた「ばす」が初代ねこ駅長に就任。その愛くるしい姿が人気を集めた。

初代ねこ駅長の「ばす」
初代ねこ駅長の「ばす」

2015年に2代目の駅長となったのが「らぶ」だ。さくらは、らぶが駅長を務めていた頃から「アテンダント」として芦ノ牧温泉駅に通っていた。

2代目ねこ駅長の「らぶ」と当時アテンダントの「さくら」
2代目ねこ駅長の「らぶ」と当時アテンダントの「さくら」

気ままな性格に不安も

家にいるときは、以前「施設長」を務めていた「ぴーち」や、小林さんの孫たちと一緒に過ごすさくら。家でもアイドルのような存在だという。

家では前施設長「ぴーち」も一緒
家では前施設長「ぴーち」も一緒

自由気ままに過ごす、さくら…「先代のらぶは、自由にお客様と接したりパトロールということで外に出ていたので、お客様も見る機会が多かったですし、メディアに出るのも多かった。さくらは、寝てるのが多いし外にも行かない」と、小林さんはさくらがマイペースであまりお客さんと触れ合わないことから、3代目駅長に就任させるか悩んだという。しかし、3代目の”ねこ駅長”を望むファンの声に、背中を押されたという。

マイペースなさくらに駅長が務まるのか…
マイペースなさくらに駅長が務まるのか…

いまや世界的な人気者?

駅長に就任して約3カ月。台湾を中心とした海外からの観光客にも人気で、さくら効果もあって2024年1月のねこ駅長グッズの売り上げは、2023年を2割ほど上回った。

駅で販売しているねこ駅長グッズ
駅で販売しているねこ駅長グッズ

台湾からの観光客は「ネコが好きだから面白い。ネコがいる駅は、台湾にないのでみんな見に来たいと思っていると思う」と話す。

さくらに会いに来る観光客も
さくらに会いに来る観光客も

駅長の仕事も板につく

午前9時53分発・会津田島方面行の列車をホームで見送り、事務室で業務を見守るのがねこ駅長の務め。人見知りなのは変わっていないが、これには徐々に慣れてきた様子。

駅長の仕事にも慣れてきた?
駅長の仕事にも慣れてきた?

飼い主でもある会津鉄道・芦ノ牧温泉駅の小林美智子駅長は「これからサクラの花も咲いて春になってきますので、ぜひ会いに来てほしい。さくらは、お話しましょって感じですかね。ほっこりするような駅でいたいです」と話した。

会津鉄道のアイドルで”招き猫”の「さくら」に、これからも多くの人が魅了されそうだ。

(福島テレビ)

福島テレビ
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