7日、千葉・館山市で発生したタクシー強盗とみられる事件。警察は強盗致傷の容疑で、館山市の会社員・船山彩斗容疑者(25)を逮捕しました。

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船山容疑者は、館山市の駐車場でタクシー車内から運転手を引きずり下ろし、顔面などに暴行を加え、けがをさせた上、タクシーを奪った疑いが持たれています。

めざまし8が独自に入手したドライブレコーダーの映像には、現場から約3km離れた場所に、1台の青いタクシーが止まっている様子が確認できます。

乗り捨てられたとみられるタクシー ドアが開いており運転手の姿はない
乗り捨てられたとみられるタクシー ドアが開いており運転手の姿はない

運転手はおらず、運転席のドアは開いたまま。雨は降っていないのに、ワイパーが動いています。

映像が撮影された1時間10分後には、さきほどのタクシーの周りに警察官や警察車両が詰めかけ、物々しい雰囲気に変わっていました。

血を流し倒れる被害者 タクシーを奪って逃走か?

事件が明らかになったのは、7日午前6時49分、近隣住民からの「男性が倒れている。怖くて近づけない、顔面出血している」という119番通報。

被害者が倒れていたという現場 血の跡が今も残されている)
被害者が倒れていたという現場 血の跡が今も残されている)

現場で血を流し倒れていたのは、73歳のタクシー運転手の男性です。

倒れていた男性を目撃した人:
あお向けの状態ですね。顔中が血で真っ赤、もう真っ赤。いくら呼びかけても、声はしなかった。(動いたりも)全然しない、呼びかけても何にも返事もなかった。

運転手の男性は、鴨川市内の病院に搬送されましたが、顔面や左肋骨の骨折などで意識不明の重体だといいます。

被害者を残し、タクシーを奪って現場から逃走した疑いがもたれている船山容疑者。

運転手が倒れていた事件現場から北に約3km離れた場所で、タクシーが乗り捨てられていました。見つかった車の映像をよく見ると、車体の右前方はぶつかったようなあとがあり、車のドアは開いたままです。

車体右側にぶつかったようなあとが
車体右側にぶつかったようなあとが

近隣住民:
7時ごろカーテン開けたら、なんかタクシーが止まっていて。雨が降ってないのにワイパー動いていたからなんか、ちょっとおかしいじゃないか?っていうふうに思いました。(運転手は)いないです。この辺ではそういうのほとんどないですからね、ゾッとしましたね。

乗り捨てられたタクシーの料金メーターは、約4万円と表示されていたといいます。さらに、タクシー会社によると、被害者の運転手の財布から数万の現金と免許証が紛失していました。

今回の事件に、タクシー会社の関係者は「本当にありえない話だ。こういう事件が頻発しているので、とても不安です」と不安を口にします。

容疑者の父親 被害者の妻が語る悲痛な思い

警察の調べに対し、「タクシーを強奪したことに間違いない」と容疑を認めているという船山容疑者。
一体どのような人物なのか。8日朝、めざまし8の取材に船山容疑者の父親が答えました。

船山容疑者の父親:
なぜこんなことが起きてしまったのか分かりません。混乱しています。営業の仕事をしていて、最近は閑散期と言い、仕事に行っていない様子もあり、心配の声はかけていました。
最後に会ったのは、おととい(6日)夕方、家を出た時。行き先や出かける理由は言っていませんでした。親バカかもしれないが、こんなことを起こすような息子だとは思っていませんでした。今はとにかく被害者の方に申し訳ないという気持ちしかありません。

被害者の男性の妻は、取材に対し7日の時点ではいまだに意識が戻っていないと話します。

被害男性の妻:
まだ意識がないんですよ、声かけして…手を握ると…。

――容疑者が逮捕されたということですが
病院に(船山容疑者を)連れて行って、今の主人の状態を見てほしい。こんなになっちゃってるって。その人だって親がいるのでしょうから。どう思うのか…。殴ってやりたいですね。元に戻してほしいです。
(めざまし8 2月8日放送)