沖縄競泳界の星・平良吏美華(たいら りみか)選手。
オリンピックを目指す中学生スイマーの強さに迫る。

23種目の県記録を更新

身長170センチ、長い手足を活かしてダイナミックに泳ぐ平良吏美華選手は、中学3年生。

「2024年は高校生になるので、世界を目指してまた全国1位を取れるように頑張っていきたい」と意気込む。

両親の影響で物心ついた時からプールで泳いでいた平良選手は、小学生の頃から数々の沖縄県記録を更新。

その数は実に23種目にも上る。

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2023年8月には、全国中学校体育大会の競泳50メートル自由形で、自身初の全国制覇を成し遂げた。

平良吏美華選手:
中3ではじめて全国優勝できて、世界に少しでも近づけたのかなという感じでした

オリンピックで金メダルを獲りたい

世界の舞台を夢見る平良選手。小学校の卒業式では、「将来はオリンピックで金メダルを獲りたいです」と語っていた。

2024年は、そのオリンピックに初めてチャレンジする。

1月3日、家族で初詣に訪れた平良選手。
「今年も一年、たくさんベスト記録が出ますように」とお願いした。

5人の姉弟たちと今年の運勢を占ってみると…

平良吏美華選手:
「吉」です。学問は「努力すればよろし」願い事は「他人の助けにより早く成功します」なので人に助けてもらおうと思います。

代表選考会に向けて課題を克服

周囲のサポートを力に挑むのは、オリンピックの代表選考会。

平良選手は2023年8月の大会で、ナショナル標準記録を突破し、2024年3月の代表選考会への出場権を勝ちとった。

平良選手は、「選考レースまでに練習を頑張り、選考レースで自分の力を全部発揮できるようにしたい」と語る。

大学生や社会人といった国内トップ選手たちと渡り合うため、平良選手はある課題の克服に取り組んでいる。

それはスタートの飛び込みと浮き上がりのドルフィンキックだ。

平良選手は「泳ぎでは(対戦相手と)一緒ぐらいで泳げていると思うが、スタートからのドルフィンで置いていかれるので、そこを改善できたら勝てると思う」と分析していて、技術だけでなく、持久力のアップにむけたトレーニングにも力をいれている。

平良吏美華選手:
100メートルの後半ラストもちゃんとキックが打てるようになったので、改善できたと思います

2023年の秋以降、日本選手権やジャパンオープンなどに出場し、国内トップレベルを肌で感じた平良選手。
コーチでもある父の俊晴さんは、精神面での成長を感じている。

父・平良俊晴さん:
普段の私生活でも体重管理や睡眠時間とかそういうのも含めて本人の意識もだいぶ変ってきたので、自分で考えながら泳げるようになってきたかなと思います

この春、中学を卒業し高校に進学をする平良選手。
全国の強豪校からオファーもあったというが、県内に残る決断をした。

平良吏美華選手:
沖縄に残って沖縄を引っ張っていきたいと思ったので、オリンピックに出場して沖縄を盛り上げたいです

今回のオリンピック代表選考会の目標は、準決勝進出。
平良選手が狙っているのが、パリ五輪の次の2028年ロサンゼルス五輪。

そのためにも「今回の選考レースで、大会の緊張感などを味わい慣れておきたい」と話している。

ロサンゼルス五輪の時はちょうど20歳。
2024年2月には初めて日本代表としてアジア大会に出場する。

平良選手は、「日本代表としての責任感をもって全力を出し切りたい。海外の速い選手の泳ぎを見て、自分なりに海外の選手のいいところを見つけて、それを真似していけたら」と語っている。

沖縄競泳界の期待の星・平良吏美華選手は世界の頂きを目指し、龍の如く邁進する。

(沖縄テレビ)

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