今月8日、2024シーズンの大分トリニータが本格始動した。チームをJ3からJ1に押し上げた片野坂知宏氏を再び監督に迎えたことしのトリニータ。ファン、サポーターから大きな期待が寄せられている片野坂監督にことしの目標を聞いた。

3年ぶりに指揮官復帰「ただいま!」

「皆さん、こんにちは。そしてただいま!」

片野坂知宏監督、52歳。トリニータの指揮官に3年ぶりに復帰した。

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「なぜ復帰することを決断したかというと、やはり大分が好きだったということトリニータへの思いがありました」と就任会見で語った片野坂監督。

片野坂監督は2016年、低迷するトリニータの監督に就任するとわずか3年でJ1に復帰。
歴代最長となる6年間に渡りチームを率いた。
しかし…2021年、J2降格の責任をとって監督を退任した。

就任に迷いは…という問いに「降格したチームを、また昇格に導けるチャンスをいただいたというところでは迷いというよりありがたい気持ちが強かったですね」と話した片野坂監督。

進化した“カタノサッカー”に注目

そんな片野坂監督の今年の抱負は、チームを再びJ1へと導くこと。
片野坂監督といえば、丁寧にボールをつなぐカタノサッカーと呼ばれるプレースタイルで全国のサッカーファンを魅了してきましたが…
今シーズンは、大きく進化した新たなカタノサッカーでJ1の舞台を目指す。

「今の現代サッカーの中で勝つために、いいサッカーをするにはつなぐだけでは良くないので方向を縦にするようなイメージを持ちながら、そのためには強度も必要になってくるのでそういうチャレンジはしたいなと思っています」

平均年齢24.9歳 若手の育成

2024年、片野坂監督はJ1復帰とともに2つの目標を掲げてシーズンを戦う。

「非常にポテンシャルのある選手が、若い選手がいるので、トレーニングの中から意識して成長させていきたいと思います。本当に時間をかけてだと思います」

その1つが、若手選手の育成。昨シーズンから、チームの若返りを図るトリニータ。
現在の平均年齢は24.9歳。若手選手の成長がチームの命運を握っていると言える。

監督のことしの目標を聞いて、トリニータユースから育った弓場将輝選手(21)は「しっかり鍛えられて今年1年、頑張っていきたいなと思っていますし、期待されている分、成長していい姿を見せられたらなと思っています」と話している。

スタジアムを熱狂させる新戦術も

そして、もう1つの目標が…

「熱狂することによってまた足を運んでいただける、見に来ていただける。そういったアグレッシブな躍動するサッカーをしたいと思います」

片野坂監督が口にした「熱狂」という言葉。
スタジアムを熱狂させる新たな戦術がすでにミーティングから選手に伝えられている。

チームを引っ張るベテランの野村直輝選手(32)は「熱狂」という目標を聞き、「どういったものを僕たちに学んだものを落とし込んでくれるかすごく楽しみな部分もあります。熱狂させられるように体現できればと思っています」と話す。

2024年のトリニータに期待高まる

折りしもことしはチーム創設30周年。
この節目の年に再びトリニータの指揮を執る片野坂知宏監督にはJ1昇格、若手選手の成長、そしてスタジアムを熱狂させる。
3つの目標とともに2024年の戦いに大きな期待が寄せられる。

「しっかり自分が培ってきたものそして新たにインプットしてきたものをまたピッチでしっかりと表現し、良い結果につなげていきたいと思います。今シーズン、よろしくお願いします」

(テレビ大分)