2011年東日本大震災で津波の被害に
日航機と海上保安庁の航空機の衝突事故から9日で1週間が経った。事故では海上保安庁の航空機の乗員5人が死亡した。
この海上保安庁の航空機「JA722A」は1日に発生した石川県の能登半島地震の被災地に水や食料などの物資を運ぶ途中で事故にあった。
この記事の画像(4枚)震災支援に向かう途中での事故だったが、この機体は2011年の東日本大震災では津波の被害を受けていた。
仙台空港周辺で唯一生き残る
この航空機は2011年3月11日、定期検査のため仙台空港近くの整備工場にいた。東北の沿岸部を襲った津波に巻き込まれたが、機体の流出は免れた。仙台空港周辺にいて唯一、生き残った機体だったという。
しかし機体の損傷は激しく、神奈川県内で修理が行われ、翌年2012年3月29日東京の羽田航空基地で業務に復帰した。
当時、第三管区海上保安本部への取材によると、津波で被災した航空機が復活したのは、「世界で初めて」だったという。
震災から復活も、震災支援に向かう途中で事故に
東北に甚大な被害をもたらした東日本大震災から復活を遂げた機体。しかし今回、能登半島地震への支援という任務の途中で事故にあった。
国土交通省は航空機が誤って滑走路に進入することを防ぐための緊急対策を公表するなど、事故の再発防止に向けた動きが本格化している。
(仙台放送)