生物多様性を再生しながら地域づくりにも繋がる活動を始めた、日本自然保護協会の出島誠一さん。

「島根県で小学校5年生くらいまで過ごして、海も山も近かったので、自然環境を守りながらその恵みで暮らしていくことができると思っていました。

しかし、群馬県の赤谷の森は、成長しきらない細い木が密度高く背だけ伸びていて、あまり手入れがされていない状況でした」

“地域の森”守る活動を全国に

27歳で自然保護協会の職員になった出島さんは、群馬県みなかみ町にある赤谷の森を訪れた際、生き物がいない真っ暗な森に衝撃を受けたという。

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そこで、2003年に地域住民と「赤谷の森の再生活動」をスタートした。

増えすぎた人工林を伐採して、イヌワシが狩りをするスペースを整備。

そのかいあって、イヌワシの7年ぶりの繁殖に成功した。

また、かつての「どんぐりの森」の復元も目指している。

赤と青のカスタネットを開発した工房は、木材不足で一時閉業となったが、赤谷の間伐材を使うことで復活した。

カスタネット職人の冨澤健一さんは、「使えるような木を使って、子どもたちに喜んでもらえるから良いかなと思って作っています」と話す。

また、課外活動で森を訪れた子どもたちは「サルの腰掛けだ!見てこれ!」と自然と触れ合い、学びを広げている。

人と森が豊かに生きる未来を。

出島さんは、「これからも地域の方々と赤谷の森を守っていく活動を進めます。

そして、地域の森を守っていく取り組みを日本全国に広げていかないといけないと思っています」と話す。

公益財団法人 日本自然保護協会
https://www.nacsj.or.jp/

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