支持率が低迷する岸田内閣に、新たな“政治とカネ”の問題が浮上した。
“裏金づくりの疑惑”が指摘された、自民党の5つの派閥のパーティー。野党が岸田首相を激しく追及した。

支持率低迷の岸田内閣に新たな“政治とカネ”問題

11月21日から国会で始まった予算委員会の質疑。野党が追及したのは、自民党の派閥の“政治とカネ”を巡る問題だ。

この記事の画像(7枚)

立憲民主党・泉代表:
各派閥で収入の不記載、合計で4000万円を超えるのではないかと。総理が会長である宏池会(岸田派)は200万円台。総理は改善を指示されましたか?

岸田首相:
他の政策集団(派閥)のことはともかくとして、ご指摘を受けて収支報告書を訂正したという報告は受けています。

疑惑の舞台となったのは、自民党の派閥が開催した「政治資金パーティー」だ。収支報告書にパーティーの収入が適切に記載されていなかったとして、大学教授が刑事告発。「裏金づくりの疑惑」を指摘した。

岸田政調会長(当時)は2019年5月、岸田派の政治資金パーティーで「令和の時代になって、初めての宏池会と語る会。本当に大勢の皆さまにご出席いただきました」と挨拶。

パーティー券は1枚2万円が相場で、集まった資金は所属議員の政治活動などに使われる。多くの場合、パーティー券は派閥に所属する議員が個人や企業・団体に販売し、一方の売り上げは派閥に入る仕組み。

政治資金規正法では、1回のパーティーで20万円を超える購入者の名前や金額について、収支報告書に記載することを義務づけている。

しかし告発状では、パーティー券を購入した団体側が支出額を報告書に記載している一方、派閥側は一部の収入を記載していなかった。その不記載額は、2021年までの4年間で約4000万円。

内訳を見ると、党内最大派閥の安倍派で約1900万円。岸田首相の派閥も200万円を超えていた。この“政治とカネ”を巡る疑惑に、野党から追及を受けた岸田首相は釈明に追われた。

立憲民主党 大西健介議員:
これほど多額の不記載を、単純なミスと見ることは難しいと思います。

ヤジ「裏金だ!」

岸田首相:
宏池会(岸田派)としては、訂正を行った上で、今後こうしたことが起こらないようにしっかり対応してまいりたい。

立憲民主党 大西健介議員:
自民党として説明責任を果たすよう、指示していただけませんか?

岸田首相:
確認でありますが、訂正しても対価の支払総額、これはまったく変わっておりません。裏金云々というご指摘は当たらないと思っています。

野党は、22日も追及する構えだ。
(「イット!」 11月21日放送より)