異様な雰囲気を漂わせるのは、福岡・久留米市の中央分離帯に植えられた“無許可バナナ”。11月13日、ついに伐採の日を迎えた。

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バナナを植えた男性:
さみしいですね…さみしいですよ、あんなきれいなバナナが…。

中央分離帯で勝手にバナナを栽培する行為は、道路法違反にあたり懲役1年以下、または50万円以下の罰金を科せられる可能性がある。

実を初収穫 ひとくち食べた感想は

13日の撤去作業は、バナナが中央分離帯にあるため、道路の1車線を通行止めにして行われた。

男性はバナナ3株を無断で育てていた
男性はバナナ3株を無断で育てていた

2年間、毎日2回の水やりを欠かさず、大きく成長した3株のバナナ。

久留米市は、無断で育てていた50代の男性に対し、3メートルほどにもなるバナナの葉が車の通行の妨げとなり危険だとして伐採を求めていた。

2年間で成長し、青く実ったバナナ
2年間で成長し、青く実ったバナナ

たわわに実ったバナナは、大切そうに男性自らの手で切り落とされていた。

バナナを植えた男性:
切腹するような、涙がちょちょ切れますよ。

初めての収穫となったバナナ。まだ青々としたバナナを男性は一口食べると、すぐに口から出してしまった。

バナナを植えた男性:
口の中の水分取られますね。乾ききったスポンジ食べてるみたい。

撤去作業が始まってから1時間半。中央分離帯に植えられていたバナナはひとつもなくなり、見通しがよくなった。

ところで、伐採されたバナナは一体どこに行くのか…。

誕生日プレゼントに…バナナ3株の行き先

「イット!」の取材班が後を追うと、たどり着いたのは久留米市内の住宅。

80代の男性が、バナナが植わった庭を「家族に自慢したい」との理由から、無許可バナナ2株を譲り受けることを申し出たのだ。

“無許可バナナ”をもらった男性:
(家族が)今度家に帰ったら、バナナを食べられるかなと言ってた。

残るもう1株は、バナナを植えた男性が知人にプレゼントした。

“無許可バナナ”をもらった知人:
(男性が)誕生日プレゼント持って行くからと言ったらバナナだった。バナナに罪はない。

“無許可バナナ騒動”は、これにて一件落着となった。
(「イット!」11月13日放送より)