日本シリーズ第7戦で阪神タイガースがオリックスとの激闘を制し、38年ぶりに日本一を決めた。59年ぶりの「関西ダービー」、最後の最後まで熱い声援を送り続けた、歴史的な1日のファンの様子を取材した。

日本一を記念したセール大盛況

一夜明けた大阪・梅田の阪神百貨店では勝利を祝うセールが始まった。 日本一になった高揚感からか、開店前には約2,000人が列を作り、いつもより40分早く店の扉が開いた。皆、次々と買い物かごにお目当ての商品を入れていく。

中でも人気だったのは日本一のロゴが入った人気洋菓子店のバウムクーヘン。 開店からわずか1時間足らずで売り切れとなった。 他にも日本一を記念するワインや「38年ぶり」にちなみ、3,800円のスイーツ、380万円の高額な虎と龍の置物まで取りそろえられている。

この記事の画像(10枚)

セールに来たファンは「日本一のパッケージのバウムクーヘンを絶対買おうと思って、ほぼ全種類買っちゃいました」「ほとんど寝不足でそのまま朝を迎えたようなもので。これで全国で経済効果で盛り上がればと思います」と興奮冷めやらぬ様子。

さらに、8階にあるタイガースショップでは多くの人が訪れたため、建物の外にまで列が…

ショップに来たファン:
ロゴの入ったのを目的に。筆箱とボールです

ショップに来たファン:
お父さんの好きなようなもの買いに来た

ただ、こちらの店では日本一グッズの製造が間に合っておらず、18日から販売を始める予定だ。

各地で戦いの行方を見守る人々

一方、兵庫・尼崎市の商店街では「祝・日本一」の文字が掲げられ、全国各地から集まったファンが喜びを分かち合った。

訪れたファン:
38年ぶりの日本一ということで、この子も生まれて家族で阪神ファンなので見に来ました。きのうで7カ月になりました。日本一の日に7カ月になりました

商店街では6日から優勝セールが行われていて、こちらのメガネ店では380円で380本のスポーツサングラスを売り出したところ、わずか3時間半で売り切れに。 宝石店では39万8,000円のジュエリーを半額で売り出していた。

店主:
「私きょうは遠くから来たんやで」と言われて感謝です。来年も勝って関西圏を盛り上げましょう

関西ダービー最終戦。 その歴史的な瞬間を記憶に刻もうと、たくさんの人がいつもより熱く試合を見守っていた。 神戸市のサウナでは、熱ーい場所でアツーい戦いを見届けようと裸の男たちが集結した。

堺市に住む島袋さん一家。母はオリックス、父と息子は阪神ファンの家族だ。

母・麻子さん:
オリックスの合言葉の“全員で勝つ”を実現してくれると思うんで

父・毅さん:
第5戦で逆転した時に興奮してぶつけて血が出ました

ついに訪れた勝利の瞬間に涙…

関西各地でファンが見守る中、試合が動いたのは4回だった。ランナー1、2塁のチャンスに…ノイジー選手のスリーランホームランで阪神が先制した!

さらに、5回ワンアウト1.2塁のチャンスに2番・中野選手。 この当たりが、ダブルプレーかと思いきや…ビデオ判定の結果、アウトの判定がセーフに。

これで一気に流れをつかんだ阪神は、続くバッターからの3連打で、リードを6点に広げた! この展開に、阪神ファンのボルテージはマックス!

一方…オリックスファンは神妙な面持ちだ。

そしていよいよ…「あと1球!あと1球!」

阪神タイガースが38年ぶりの日本一を決めた!神戸市のサウナでは、阪神日本一を祝ってビールかけが行われた。

父・毅さん:
うれしいです。苦しかったもんね。今までリーグ優勝しても日本一なれないときもあったし、オリックスもよかったね

母・麻子さん:
阪神の勢いがすごかったからその勢いが怖かったけど最後いい試合見られてホームランもよかった。

そして優勝から一夜明け、岡田彰布監督は阪神電鉄の社長に報告をした。

岡田彰布監督:
就任して1年目でリーグ優勝を目指してスタートした日本一まで勝ち取ることができてオーナーからも感謝の言葉、ねぎらいをもらった。本当に1年間(ファンから)たくさんの声援をもらってありがたく思うし、ファンの人も優勝の余韻に浸ってゆっくり休んでほしい

(関西テレビ「newsランナー」11月6日放送)

関西テレビ
関西テレビ

滋賀・京都・大阪・兵庫・奈良・和歌山・徳島の最新ニュース、身近な話題、災害や事故の速報などを発信します。