中古ホビーや趣味のコレクション市場は拡大の一途のようで、広島では、書店の一角が中古ホビー店になった。グッズの買取価格は、びっくりするものもあるが、需給やその時の価値で大きく変わるという。その実態を取材した。
中古ホビー、趣味のコレクション買取価格は“時価”
全国で100店舗以上を展開し、店頭だけでなく、宅配での買い取りにも対応する駿河屋。広島県内では、書店のフタバ図書がフランチャイズ店として、2022年に福山市に1号店をオープンし、2023年になって広島市内に2店がオープンするなど拡大を続けている。
売り場を見ていくと不思議な発見が…。
矢野寛樹記者：
これはシリーズ的に同じじゃないですか。3,500円と4,800円と3,200円と値段が違うのは何故ですか?
駿河屋メガ 中筋店 山根祐太さん：
これは買い取りをした時期が違うので、販売価格もそれに合わせて違うので、価格が違うようになっています
買い取った値段が違うと、同じものでも売値が違うという。
駿河屋メガ 中筋店 山根祐太さん：
買い取り価格が高かった時期にはもちろん販売価格も高くなりますが、買い取り価格が下がってしまっている時には販売価格はもちろん下がってしまう。よく見たらこんなに価格が違う
矢野寛樹記者：
1,600円違いますよね。同じものなんですね。じゃぁ安い方を買った方が得ですよね
駿河屋メガ 中筋店 山根祐太さん：
お客様には、こっち買った方がいいですよとご案内します
同じものなので、値段は高い方に合わせればいいかと思ってしまうが…
矢野寛樹記者：
なぜ値段を高い方に合わせないんですか?
駿河屋メガ 中筋店 山根祐太さん：
そこはお客様優先で
矢野記者：
誠実に?
駿河屋メガ 中筋店 山根祐太さん：
誠実にちゃんと買い取った価格で
市場価格を見ながら売らないと損をする
ここで売り手が気をつけないといけないのが「売るタイミング」だ。
矢野寛樹記者：
高く買い取ってもらえる時期もあれば、下がる時期もある?
駿河屋メガ 中筋店 山根祐太さん：
そうです。そこは駿河屋のウェブサイトかアプリを取ってもらって、そこに参考価格が載っているので、だいたいそれを見て、持って来てもらえたらいい
矢野寛樹記者：
賢く売った方がいいし、賢く買った方がいい?
駿河屋メガ 中筋店 山根祐太さん：
そうですね
駿河屋では個人から買い取るものがほとんどだが、店内を見て気付くのが、箱が残っているものも含めて、商品がきれいなこと。
矢野寛樹記者：
結構、箱できれいに残っているんですね？
駿河屋メガ 中筋店 山根祐太さん：
子ども向けの商品でも、実は大人で買っている方がいるので、結構、大人で売りに来る男性の方がいます。その方とかはほぼ使わずに
矢野寛樹記者：
このような子ども向けのおもちゃを大人が買うんですか?
駿河屋メガ 中筋店 山根祐太さん：
買いますね
買い取りサービスを支えているのは、買い取りの価格を決めるビッグデータだ。駿河屋の持つ買い取り価格のデータは2,000万件以上で、現在も増え続けている。
携帯カイロに入っていたアイドル写真カードにプレミア価格
こんな驚きのグッズもある。
矢野寛樹記者：
これ何に付いていたんですか？
客：
携帯用のカイロです
“ホッカイロぬくぬく当番キスマイのプレミアムカード”という設定があるという。
さらに高価なものは細心の注意を払って買い取る。
駿河屋メガ 中筋店 スタッフ：
1次査定で、買い取り価格が9万5,000円付くので、このカードはいったん預かりになって、駿河屋の方で真贋（しんがん）判定ということで、写真を送って本社に確認してもらうようになります
基本、買い取り価格が5万円を超えるものは、本物か偽物かも含めて、本社の鑑定部門が細かく鑑定するシステム。中にはとんでもないお宝が出てくることもあるという。
駿河屋メガ 中筋店 山根祐太さん：
裏にすごいのがあるので、あとでお見せします
矢野寛樹記者：
レアなやつですか?
駿河屋メガ 中筋店 山根祐太さん：
もうすごいのが1枚だけあるので
120万円のポケモンカード
そのすごい商品がこちら。
駿河屋メガ 中筋店 山根祐太さん：
これはポケモンカードのリーリエというカードです。これの値段が…売値で120万円くらいします
矢野寛樹記者：
いくらで買い取ったんですか？
駿河屋メガ 中筋店 山根祐太さん：
70万円か80万円だったと思います
矢野寛樹記者：
売値ではどれくらい？
駿河屋メガ 中筋店 山根祐太さん：
オープン記念ということもあるので、もう少し、お安く提供しようと思っています
オープン当日。これまた貴重な「イーブイヒーローズBOX」とセットで100万円で販売された。
趣味で集めたコレクションの買い取りサービスは意外な広がりを見せている。
ファンにとって貴重なグッズだと、びっくりするような価格がつくこともある。
みなさんの家にも"お宝”が眠っているかもしれない。市場価格を調べて、家の中で“発掘作業”をしてみるのも面白いかもしれない。
（テレビ新広島）
