史上初となる将棋八大タイトル制覇を成し遂げた藤井聡太八冠が、17日から八冠独占後・初の防衛戦に挑んだ。 舞台は、京都の世界遺産「仁和寺」だ。

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午前9時からの対局が始まるころ、ファンはパネルと記念撮影をしたり、対局を記念した「限定御朱印帳」を買い求めたり興奮気味だ。

17日から18日にかけ、「竜王戦」七番勝負の第2局が行われた。

藤井八冠(21)にとっては、八冠を獲得し初の防衛戦。相手は伊藤匠七段(21)だ。 2人は同じ年生まれの21歳。

16日の前夜祭では、司会者に正面に向かってポーズをするようお願いされたが…。

藤井八冠と伊藤匠七段:

 “控えめ”な感じも似ているようだ。

仁和寺で勝利した棋士は竜王戦を制している

先手の藤井八冠がお茶を一口飲んでから最初の一手を打ち、対局が始まった。

仁和寺は「8」という数字に縁のあるお寺だそうだ。

仁和寺・大林實温執行長:
仁和寺が創建されたのが西暦でいうと「888」年なんです。仁和寺の裏山には、四国88カ所を模した「成就山88カ所(霊場)」というのがある。そして今回の藤井さんの「八冠」ということで、それにひとつエピソードがつけ加わったようなそんな感じがします。

さらに、これまで「仁和寺で勝利した棋士は竜王戦を制している」ことから、ここでの勝利はまさに“一勝以上の重み”があるのだそうだ。

今回の対局で藤井八冠に選ばれたおやつは…

そして、対局の裏側では、もう1つの“戦い”が…。

午前の「おやつ」に藤井八冠が選んだのは和菓子を集めた「京の秋の冨喜寄(ふきよせ)」。

提供したのは、仁和寺ご用達の和菓子店「千本玉壽軒」。

千本玉壽軒店主 元島真弥さん:
そりゃもう、うれしい。ありがたいなと思ってます。

対局のために用意したオリジナルセットはすでに反響が大きく、今後、客への提供を考えているということだ。

「藤井八冠効果」は絶大

藤井八冠が2021年、2022年と2年連続で“指名”した和菓子店「いと達」のクマのモナカは、先週の藤井八冠の誕生で1日の電話での問い合わせが5倍に増えたそうだ。

神奈川からのファン:
竜王戦バージョンのくまもなかを買いました。やっぱり特別な感じがしてワクワクしているかなと思います。

いと達店主・伊藤達也さん:
1年目も2年目も同じようにファンの方、旅行の合間に来てくださる方も増えましたね。経済効果、世の中で考えてもすごいことですし。

(関西テレビ「newsランナー」2023年10月17日放送)

関西テレビ
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