三重県南伊勢町の海で15日、車が沈んでいるのが見つかり、車内から37歳の父親と4人の子供が遺体で見つかった。現場は地元で「釣りスポット」として知られる場所で、警察は誤って海に転落した可能性もあるとみて調べている。
2日経っても帰宅せず…海で車見つかり中から子供4人含む5人の遺体
15日、三重県南伊勢町道方の海底に沈んでいた伊勢市の自営業・羽根正樹さん(37)の車。その車内から、羽根さんと小学生の4人の子供が遺体で見つかった。

警察によると10月11日の朝、羽根さんの妻が起床した時には既に家にはいなかったという5人。その後2日経っても帰宅せず、妻は警察に行方不明届を提出し、心当たりについて説明したという。

羽根さんの妻:
夫は子供を連れて、南伊勢町の方へ釣りに行くことがよくあった。

これまでも、登校前の子供たちを連れて釣りに行くことがあったという羽根さん。警察が海岸を捜索したところ、入り江で羽根さんの車が発見されたが、深さ5mの海底にひっくり返った状態だったという。
釣りスポットで知られる現場…夜になると真っ暗に
車が見つかった場所は、釣りスポットとして地元では知られた場所だ。
地元住民:
時期的には集まってきますね。家族連れからなにから、土日は結構来ていますね。
別の地元住民:
地元以外の方が(釣りで)来られることが多いと思うんですけど。子供さんが亡くなられているのでちょっと胸が痛いですね。

週末は多くの釣り人が集まってくるというが、夜になると街灯はほとんどなく、ほぼ真っ暗だ。反射板はあるが、その先には黒い海が広がっている。

地元住民:
街灯がないところなんで。柵もないんで、知らない人は『まだいける、まだいける』で海にドボンはなきにしもあらず。
別の地元住民:
本来は漁師がいかだの廃材とか下げる場所なんですよ。土曜日(発見前日)も魚釣りに来ていた人いるんですよ、あそこで。その人たちも分からなかったって言っていたんで。
船の荷降ろしも行われるため、岸壁にフェンスなどはなく、夜間は目測を誤るととても危険な印象だ。

車内からは釣り竿などの道具も発見。子供が通っていた学校によると、4人とも仲が良く、明るく元気に過ごしていた一家だったという。
警察は誤って海に転落した可能性もあるとみて17日以降、遺体を司法解剖するなど、詳しい捜査を進める方針だ。
(東海テレビ)