診療やカウンセリング、どう違う?
では、診察やカウンセリング、認知行動療法はどう違うのでしょうか。
まず「診察」とは医師が診察することであり、「カウンセリング」は心理士が担当することが多いです。「認知行動療法」とは、心理士が行うカウンセリングの一種の技法を指します。
「カウンセリング」は患者さんの話から問題を抽出し、診断を受容して肯定すること。そこから認知のゆがみを抽出するのが「認知行動療法」です。
ですが、精神科医がカウンセリングをすることもありますし、短い時間の中で医師がカウンセリングや認知行動療法のエッセンスを織り交ぜることもあります。
ここらへんはややこしく、患者さんも間違えてしまうこともあるのです。



益田裕介
防衛医大卒。防衛医大病院、自衛隊中央病院、自衛隊仙台病院(復職センター兼務)、埼玉県立精神神経医療センター、薫風会山田病院などを経て、早稲田メンタルクリニック院長。精神保健指定医、精神科専門医・指導医。YouTubeチャンネル「精神科医がこころの病気を解説するCh」を運営し、登録者数45万人を超える。著書に『精神科医が教える 親を憎むのをやめる方法』(KADOKAWA)、『精神科医の本音』(SBクリエイティブ)など
【まんが】青山ゆずこ
フリーライター、まんが家、原作者。おもに週刊誌や月刊誌で活動。「マジメなことは面白く、面白いものはマジメに」がモットー。2011年からおよそ7年間“夫婦そろって認知症”となった祖父母との同居を通してヤング・若者ケアラーに。著書に『ばーちゃんがゴリラになっちゃった。』(徳間書店)など。X@yuzubird