秋田・八峰町に地元の食材を使った「海鮮丼」で町おこしに取り組んでいる男性がいる。本業はコメ農家。地域の仲間とともに町の新たな名物づくりに奮闘中だ。
飲食店で働いたことがない状態から…
新鮮な海の幸いっぱいの海鮮丼。
この記事の画像(9枚)八峰町の近海で取れた海産物を使った町の「新たな名物」ともいえるグルメとして話題を呼んでいる。
海鮮丼を考案したのは、地元の若手6人が立ち上げた合同会社「DOHACHI(どはち)」。代表を務めるのが、コメ農家の米森雄大さんだ。
米森さんは2年前から、DOHACHIのメンバーである地元の農家やデザイナーなどと、地域活性化のため奮闘してきた。その第一歩として2023年5月、JRあきた白神駅近くに「地物食堂どはち」をオープンした。
DOHACHI・米森雄大代表:
誰も飲食店で働いたことがなかったので、素人みたいな状態でスタートした。店のデザインもみんなで一緒に考えた。漁師と農家が自信を持っておいしいと言える食材を集めて提供することをコンセプトに頑張っている
経験者がいない中、試行錯誤しながら食堂を切り盛りしている。
「町のためにできることを」
自慢の海鮮丼は、町で養殖された「輝サーモン」など、その日その時期にしか味わえない旬の海産物を厳選して提供している。この日は、旬のタイとボタンエビを仕込んでいた。
DOHACHI・米森雄大代表:
今がすごくおいしい時期。海産物はマイナス60度の超低温冷凍で鮮度を保っている
酢飯には、米森さんが育てたコメ「つきあかり」と、仲間のシイタケ農家が生産する乾燥シイタケの粉末を使用。
一緒に炊き上げることで、だしのうまみがギュッと詰まったおいしいご飯に仕上がる。
海鮮丼の客の反応は上々で、リピーターも多くいる。
DOHACHI・米森雄大代表:
隣県など遠方から来る人もいる。里帰りした人が「地元のおいしいものを食べたい」と来てくれることが多い。「すごくおいしかった」と言ってくれるので、私たちもうれしい
食堂を開いて5カ月。米森さんは、地元に長く愛される店を目指す。
DOHACHI・米森雄大代表:
八森は、秋田県内でも一番風が強いと言われるので、冬に来るお客さんが少ないと思う。冬をどう乗り越えるか、みんなで話し合っている。食堂以外にも町のためにできることがあれば、DOHACHIの6人で新しい取り組みに挑戦していきたい
(秋田テレビ)