秋田・大館市では特産の比内地鶏がクマに襲われる被害が起きていて、農家が不安な日々を過ごしている。
養鶏場を脅かす“クマの存在”
大館市比内町にある花田正一さんの養鶏場では、2棟のハウスで約2,000羽の比内地鶏を飼育している。
この記事の画像(5枚)2023年は、夏場の記録的な猛暑で比内地鶏60羽が犠牲になるなど、暑さ対策に翻弄(ほんろう)された。
暑さが和らいだ今、花田さんが気掛かりなのはクマの存在だ。
比内地鶏生産農家・花田正一さん:
(周辺で)目撃ではないけど、クマがクリを食べているという話を聞いている。晩成のクリにも来るんじゃないかと、付近の人が警戒して恐れている
鶏舎の周辺にはクリの木が点在している。クマは、このクリを目的に連日姿を現していて、鶏舎のすぐそばを通り道にしているようだ。
近所の住民:
ことしになって出るようになった。去年は来なかった。クリの木がある辺りからガサガサと音がするから見ていたら、ハァーって息遣いがして、また見に行ったらガサガサという音と息遣いが聞こえた
「クマが入る隙を作らない」不安続く日々…
花田さんは、鶏舎の周りに電気柵を設置している他、鶏舎の近くの草刈りをするなど対策を進めている。しかし、兼業農家で他の仕事もあるため、草の刈り取り作業は追い付いていない。
比内地鶏生産農家・花田正一さん:
心配は常に付きまとっている。隙あらば入ろうとすると思うので、隙を作らない、見つけたら素早く対応するに尽きる、クマが来ないように。クマがいるというのは当たり前と考えないといけないのかなと。一年中、何かしら警戒や対策に追われているので、気が休まらない
2022年は大雨で、2023年は猛暑で比内地鶏が被害を受けた花田さん。幸いクマによる大きな被害は確認されていないが、不安を抱える日々が続いている。
(秋田テレビ)