地面に埋め込まれ「歴史が踏みにじられる」との指摘を受けた、熊本市の花畑広場の「歴史サイン」問題で決着への動きだ。熊本市は歴史サインを、地面の埋め込み型から台座型に変更して、2024年度に再設置する方針を示した。

地面に埋め込まれ「歴史が踏みにじられる」

熊本市の花畑広場の地面に埋め込まれた「歴史サイン」。

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明治天皇の行幸の歴史などが記されていることから「歴史が踏みにじられる」などの指摘を受け、市は35枚全てをいったん撤去し、展示方法を再検討していた。

そして、歴史サインは地面への埋め込み型でなく、高さ70cmの台座型で設置されることになるという。

熊本市は、市民アンケートや有識者懇談会の意見を踏まえ、台座型で再設置する方針を示した。

余った1枚分のスペースは今後の歴史を…

イベントなどの支障にならない場所に新たに6基の台座を設置。

35枚のサインを6枚ずつに分け、余った1枚分のスペースは今後の歴史を刻むために空けておくということだ。

県民からは「下(地面)にあるより上のほうが見やすくていいと思う。下(地面)はあまり詳しく見ない。(観光する人にも)見やすいと思う」と好意的な意見があった。

また「海外には結構地面への設置がある。明治天皇は別格として天皇に関することはそういうかたち(地面への設置)にしなければよかった」と話す人もいた。

整備に撤去、再設置で計1700万円

歴史サインをめぐる経費は当初の整備費に約850万円、撤去費用に約150万円、そして再設置のための約700万円を2024年度当初予算に計上予定。

公共事業のあり方が問われたこの問題だが、観光振興に一役買ってくれることを願うばかりだ。

(テレビ熊本)

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