築約60年、少し“昭和”風な高知県庁が、近代的なオフィスに生まれ変わった。9月から働き方改革の一環として、一部の部署で行われた大幅な改装。訪れた人からは「県庁じゃないみたい」と、思わず声が上がった。
“フリーアドレス”導入でコミュニケーションが円滑に
県庁は「場所や紙にとらわれない働き方」をテーマに働き方改革を進めている。
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「産業デジタル化推進課」「工業振興課」「雇用労働政策課」の3つの課をモデルに、約2,500万円をかけフロアのレイアウトを変更。席を固定させないフリーアドレスを導入した。
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県産材を使った共有デスクにはパソコンのディスプレーのみが設置されていて、職員はそれぞれ自分のモバイルPCをつなげて好きな席で仕事をする。運用ルールは、前日とはひとつでもいいから違う席に座ること。管理職も一般職も毎日シャッフルされるので、コミュニケーションが円滑になったという声もあった。
働き方改革でオフィスを一新
さらにこのオフィスは、普通のオフィスにあるはずの固定電話がない。
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3つの課の56人の職員全員に、外線はもちろん、内線の機能のついたスマートフォンを持たせた。どこでもすぐに電話に出ることができる。
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また、県庁は膨大な資料を保管するファイルが書棚一面に並ぶなど、紙の資料が多い印象だ。しかしモデルとなった3つの課は、資料のデータ化などを進め紙の保管資料を44%削減している。電子決済を原則とし、ペーパーレス化を徹底した。
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さらに、周りに聞かれたくない面談やWEB会議ができる防音の個室や、防音仕様の壁で仕切られた打ち合わせスペースも完備。話し合いが行われている個室に近づいても、防音のため声は聞こえなかった。1人で集中して作業を進めることができる「業務集中席」もある。
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ネットワークを無線化しているため、パソコンを持ち寄って打ち合わせをする機会も増えた。県庁を訪問した人は「なんか県庁じゃないみたい。オシャレになったなぁと思った」と驚きの声を寄せた。
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産業デジタル化推進課の職員:
コミュニケーションがすごく取りやすいので、話がうまく進む感覚がある
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産業デジタル化推進課の職員:
紙の書類はメチャクチャ多くて、書棚が改装で半減するということで、本当にできるのかと思っていたが、やってみると意外とできた。やった後あの時代に戻れるかというとすでに戻れなくなっている
将来的に、限られた県職員で複雑化・多様化する課題に向き合うことを想定した働き方改革。今後、効果を検証し別の部署での導入を検討していく。
(高知さんさんテレビ)