もし、自分の乗る列車がストップし、急に帰宅困難者になってしまったら。JR西日本は、2023年1月に大雪と対応の遅れから、実際に起きてしまった多数の帰宅困難者の発生を受け、再発防止のために京都市と協定を結んだ。
1月、大雪で電車が立ち往生 乗客は10時間も閉じ込められた
8月29日、JR西日本と京都市は、災害に加え、運行上のトラブルで帰宅困難者が発生するなどの「危機事案」が起きた際、協力することを決めた。

この協定の背景にあるのが、2023年1月、大雪の影響で電車の立ち往生が発生した際に、乗客が最長10時間も閉じ込められた事態だ。

混乱は、駅でも起こった。向日町駅前には帰宅困難者があふれ、寒さのため体調を崩す人が続出。京都市では、5,000人以上もの帰宅困難者が発生したが、JR側から当初連絡がなかったため、市が地下通路を開放するなどの対応をとれたのは、午前2時のことだった。

JR西日本・三津野隆宏近畿統括本部長はこのことについて、「お客さまの救護や帰宅困難者への対応が十分できなかった。ひどく反省しているところであります」と説明した。
JRと自治体の連携を深め 今後の被害を防ぐ
今回の協定では、情報共有のための窓口を新設したほか、今後、駅構内や沿線付近の施設などに一時的な避難場所を確保していく。
過去の失敗をふまえ、JRと自治体の連携を深めることで、今後の被害を防いでいく狙いだ。

京都市 門川大作市長:
緊急のときにJRが全部できるわけではないですから、連絡してください。双方でできることを最大限努力しましょう

JR西日本は今後、他の自治体とも連携を深めていきたいとしている。
(関西テレビ「newsランナー」2023年8月29日放送より)