自由気ままな子どもたちに、いつも親はハラハラドキドキ、時にもやもや。
「笑った!困った!」…でもウチの子はどうしてこんなことするんだろう。その行動の裏には、知られざる“子どものココロ”が隠されているはず。

今回、元気なココロちゃんとマナブくんきょうだいの育児に追われる小木(こぎ)さん一家が注目したのは、こんなお話。

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「お出かけするのに全然関係のないものを持って行きたがって困る…しかも自分で持つんじゃなくて、なぜか親に持たせたがる!」


子ども用の飲みものやちょっとしたお菓子、タオルや着替え、その他諸々…子どもたちとのお出かけはあれこれ持っていくものが増えるもの。それだけでも大変なのに、なぜか「これ持っていって!」と押しつけられる謎のアイテムたち!

SNSには「銭湯に行くのにタンバリンを持っていった」「ゲームセンターに行くのにフライパンを持たされた」「ぬいぐるみをベビーカーに乗せていかないとお出かけしない!と泣かれた」等々、「なぜそれを持って行きたがるの?」とツッコみたくなるエピソードがあふれているけれど…子どもがそんな“謎アイテム”を持ち歩きたい理由って?親に持たせたくなる気持ちって?育児に役立つ“子育て心理学”を発信している公認心理師・佐藤めぐみさんにお話を聞いた。

親のリアクションを楽しんでいる?

――子どもが「お出かけに関係ないもの」を持って行きたがる・親に持たせたがるのはなぜ?

子どもがお出かけのときに、何かを持って行きたがることはよくありますね。「自分のお気に入りアイテムを持って行きたい!」というのであれば、お出かけのときにもそれと離れたくないからかなと想像がつくのですが、中にはまったく関係なさそうなもの(例:キッチングッズや楽器など)を、しかも「ママ持って行って」と親に持って行きたせたがる子も。親からすると、わけがわからないし、恥ずかしいしで困ってしまうこともあるでしょう。 

親に持たせたがるのは、その物が重い・かさばるなどの理由も考えられますが、親がどんなリアクションをするかを見たいのもあると思います。とくに以前何かを持って行った際、その道中の話の盛り上がりが楽しかった場合は、またやりたいと思ってしまうのでしょう。その場合、アイテム自体へのこだわり以上に「何かおもしろいものを持って行きたい」という思いの方が先行している気がします。 


――こんなもの持っていくのは恥ずかしい!パパママはどうすればいい?

一時的なマイブームで終わることが多いと思うので、親の方がぎりぎり楽しめる範囲であれば、付き合ってあげるのがいいのではと思います。子どもが高校生になって「3歳のときにどうしてもフライパンを持って行きたがった時期があったのよ~」などと振り返ると、案外いい思い出になっていたりもします。 

ただ、その子の性格によってはどんどんしつこくせがんでくることもあるでしょう。よって、お子さんのタイプを見極めて対応していくのが望ましいと思います。きっと親御さんであれば、日ごろの様子から「この子はすぐに飽きるだろう」とか、「意外とずっと続くかも」という予測はつくと思います。 


――では、そんな場合は子どもをどう説得したらいい?

もし「うちの子はちゃんと制限をつけた方がいいかも」ということになったら、お約束を一本化するのがおすすめです。「昨日はいいって言ったけど、今日はダメ」という対応は子どもは苦手だからです。毎回同じ対応をされる方が早く学べるので、「自分で持てるものだけだよ」や「公園で使わないものは持って行かないよ」などとお約束を1つにして対応していくのが望ましいと思います。 

子どもたちがお出かけに“謎アイテム”を持って行きたがる・親に持たせたがるのは、そのアイテムへの「リアクション」を求めているからかも。
パパママも「これは本当に邪魔…」「これを持っていくのは恥ずかしすぎる!」というものでない限り、子どもたちにちょっと付き合ってみてもいいかもしれない。

けれどもし子どもたちの要求を断る場合は、「昨日はOKだけど今日はNG」など日によってバラつきがあるルールにするのではなく、子どもが混乱しないように一貫性のあるルールを作るのがオススメだ。

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※入力された内容は記事で紹介させて頂くことがございます。
※改めて取材をさせて頂く場合もございます。

(解説:佐藤めぐみ/公認心理師)
英・レスター大学大学院修士号取得・オランダ心理学会認定心理士。欧米で学んだ心理学を日本の育児で取り入れやすい形にしたポジ育メソッドを考案。アメブロの「ちょっと子育て心理学」(http://ameblo.jp/la-camomille/)にて発信中。

(漫画:さいとうひさし)

プライムオンライン編集部
プライムオンライン編集部

FNNプライムオンラインのオリジナル取材班が、ネットで話題になっている事象や気になる社会問題を独自の視点をまじえて取材しています。