甚大な被害が出た7月10日の大雨から1週間が経過した。大分県中津市では市内を流れる山国川が氾濫。山国町では土石流が発生し2棟が全壊。住宅に土石流が流れ込んできた住人の女性が当時の恐ろしい状況を語った。

川が氾濫し1人死亡、住宅2棟全壊

7月10日、中津市には大雨特別警報が発表され市内を流れる山国川は氾濫した。国の重要文化財に指定されている「耶馬渓橋」では欄干が流失…。また、川の氾濫で耶馬渓町に住む会社員の奥知恵美さんが行方不明となり、その後、死亡が確認された。

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今回の大雨では、中津市内の住宅92棟に被害が出た。山国町槻木では土石流が発生し、2棟が全壊している。

土石流で住宅全壊 間一髪逃げ出す

全壊した住宅に夫と母親の3人で暮らしていた高内千恵子さんは、自宅に土石流が流れ込み、家族全員間一髪のところで逃げ出したと言う。

「主人もこっち側にいて、逃げろて言って、ダーっと逃げたときにドーンと土石流が全部中に入ってきた。裸足で飛び出す状態で外に出たという感じ。冷蔵庫が流れていっているから私もあそこまで流されていたかも」(高内千恵子さん)

高内千恵子さん
高内千恵子さん

被災後、市営住宅に入居

被災後、近くの公民館に避難していたが、先週末ようやく市営住宅に入居することができた。

しかし高内さんは、
「市営住宅は準備してもらった。だけど、その中には何もない。その何もない状態で住めと言っても…何も生活用品がないのに住めない」と話す。

自宅の片付けに追われる中、車も被災し買い物などに行く余裕もないと話していたが、その後、必要なものの手配をしてもらえたということだ。

中津市でもボランティアが被災者支援にあたっていて、これまでに延べ300人が参加している。市の社会福祉協議会によると、19日から日曜日までの5日間、再び支援活動を行うということだ。

(テレビ大分)

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