梅雨時期から真夏にかけてやってくる「熱帯夜」。夜間も気温が25度を下回らず寝苦しい夜、やはり「エアコン」が強い味方になる。体に負担をかけず、快適に眠るための上手なエアコンの使い方を専門家に聞いた。

エアコンを消して寝ていると…

6月27日の夜、松江市内のTSK記者の自宅。定点カメラを設置して、「寝苦しい夜」の寝室を撮影する。

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TSKさんいん中央テレビ 大坂和正記者:
エアコンなしで寝られそうなので、エアコンを消して寝ます

エアコンをOFFにして、撮影スタート。川の字で眠る記者一家。記者は眠りについてしばらく、ふとんを半分だけかぶっていたが、暑さのためか、しばらくするとふとんを払いのけてしまった。子どもも寝付きが悪いのか、何度も寝返りを打っている。

この日松江市では、深夜から未明にかけても気温が下がらず、午前2時ごろまで25度を超えていた。いよいよ「熱帯夜」の季節だ。

熱中症につながるリスクも

多くの人が感じるこの時期の寝苦しさ。その原因について、睡眠と暑さの関係にくわしい和洋女子大学・水野一枝准教授に聞いた。

和洋女子大学・水野一枝准教授:
まず、湿度が高い。同じ温度でも、湿度が高いだけで、やっぱりすごく暑く感じてしまう。今の季節は、まだ体が暑さに慣れていない状況で、結構、負担としては大きくなる

水野准教授はさらに、この熱帯夜の寝苦しさが身体にとって大きな危険にもなり得ると指摘する。

和洋女子大学・水野一枝准教授:
暑いところで眠ると、睡眠不足や、あまり質の良くない睡眠につながる。「うつ」のリスクが上がったり、生活習慣病のリスクも上がったりして、健康全体に影響してくる

日中の体温調整機能にも影響を与え、熱中症につながるリスクも高まるという。こうしたリスクを避けるためにも、夜間もエアコンなどを上手に使って、質の良い眠りが得られる環境をつくることが重要になる。

「快眠」のポイントは?

では「快眠」のためのエアコンの上手な使い方とは?

大手空調メーカー・ダイキンによると、エアコンの設定温度を「28度」にするのが「快眠」の第一歩だという。

ダイキン広報グループ・重政周之さん:
エアコンの向かい側に、例えば、サーキュレーターなどを置いていただいて、床の方にたまってしまった冷気を上に上げてあげる。そうすると、お部屋の空気が攪拌(かくはん)されて、節電につながるという工夫があります

エアコンの風の吹き出し方向を水平にしたうえで、サーキュレーターや扇風機を活用、冷気を部屋全体に行きわたらせることで、電気代の節約にもつながるという。

ダイキン広報グループ・重政周之さん:
熱中症のリスクは「温度」と「湿度」、これらのバランスで決まってきます

重政さんによると、温度、湿度がともに高い時は「冷房モード」、湿度だけが高いときには「除湿モード」と、2つの機能を使い分けることがポイントだという。

また、朝までつけっぱなしにするのを避けたいという人は、午前3時過ぎに運転が止まるようタイマーを設定することで、眠りに入りやすくなる。

厳しい夏の暑さを乗り切るためには、「熱帯夜」にも上手にエアコンを使って、快適な睡眠をとるよう心掛けることが重要だ。

(TSKさんいん中央テレビ)

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