原材料費の値上げ、物流費の高騰などで食料品の値上げラッシュが続いている。家計にとって苦しい状況を克服するためのちょっとした工夫、日常生活の中ですぐに実践できる節約術を2人のプロに聞いた。
肉を使わずに「酢豚」「ハンバーグ」
「節約のプロ」1人目は、島根県立大学看護栄養学部の今中美栄教授だ。賢く買い物して、お得に料理する、そのポイントを教えてもらった。
この記事の画像(16枚)まずはスーパーへ買い出しに向かう。伝授してもらうのは「酢豚」だ。主要な材料の豚肉は、飼料代の高騰で値上がりしている。
島根県立大学看護栄養学部・今中美栄教授:
豚肉に代わって、おもしろいものを使いたいと思う
さらにもう一品が「ハンバーグ」だ。子どもたちに人気だが、輸送費の高騰などで輸入牛肉も値上がりしている。
島根県立大学看護栄養学部・今中美栄教授:
あるものを使って、お肉の量を節約したい
酢豚にハンバーグ。それぞれ、肉の代わりに「あるもの」を使って、節約を目指す。
「高野豆腐」を揚げて酢豚風に
まずは、節約版「酢豚」の作り方から教えてもらった。
島根県立大学看護栄養学部・今中美栄教授:
酢豚の豚肉の代わりに、高野豆腐を使っていきます
豚肉の代わりに使うのは高野豆腐だ。4人分の場合、豚肉に比べ500円以上お得だという。
島根県立大学看護栄養学部・今中美栄教授:
高野豆腐は、最近は煮汁の中で簡単に戻せるようになっているので、まずは戻していく
鍋に水500cc、白だし大さじ3、みりん大さじ1を入れて煮立たせ、高野豆腐を戻す。
島根県立大学看護栄養学部・今中美栄教授:
高野豆腐を片栗粉でコーティングして、とろとろの酢豚風にしていく
豚肉の代用・高野豆腐を油で揚げるが、ここにもポイントがあった。
島根県立大学看護栄養学部・今中美栄教授:
油たっぷりの天ぷらは今、「ぜいたく」なので、ひたひたの油で揚げていく
油は控えめで、鍋底から1cm程度で十分。揚げるというより、焼いて焦げ目をつける感じだ。
たれの味付けは、自宅にストックしている定番の調味料で。
分量は4人前の場合、水200ccに中華だし小さじ1、砂糖小さじ2、みりん大さじ1、しょうゆ大さじ2、酢大さじ2を加える。
このたれに、炒めた野菜とパイナップル、揚げた高野豆腐を加え、よく混ぜていく。
今回はタマネギ1個、ニンジン1/2個、ピーマン2個、パイナップル小1缶を使った。
島根県立大学看護栄養学部・今中美栄教授:
はい、でき上がり!
豚肉の代わりに高野豆腐を使った節約版「酢豚」を岡部楓子キャスターが試食。食感はまるで豚肉で、柔らかく、味もしっかりしみ込んで仕上がった。
ふわふわでヘルシー 「絹豆腐」のハンバーグ
続いては、節約版「ハンバーグ」の作り方を聞いた。
島根県立大学看護栄養学部・今中美栄教授:
豆腐を使ってお肉を節約して、ふわふわジューシーなハンバーグを作っていく
肉の「節約」に使うのは、絹豆腐だ。合いびき肉の半分を豆腐に代えると、4人分で約200円お得になる。
玉ねぎ1個をみじん切りに、ニンジン1/2本をすりおろし、あいびき肉160~200グラム、絹ごし豆腐1丁と混ぜ合わせる。そこに卵1個、パン粉大さじ1、コンソメ小さじ1を加え、混ぜる。そして塩・コショウをして、ほどよい大きさに丸めて焼いていく。
焼きあがったら、とんかつソース大さじ4とトマトケチャップ大さじ4を鍋に加え、煮詰めればできあがり。
たんぱく質(肉)をたんぱく質(豆腐)で置き換えてしまう、おいしくてお得な一品だ。岡部キャスターも「ふわっふわのハンバーグ。ヘルシーなのがまたうれしい」と喜んだ。
島根県立大学看護栄養学部・今中美栄教授:
手軽で、作り方は普通のハンバーグと一緒なので、ぜひ、いろいろなものを入れるのを楽しんでいただけたら
(TSKさんいん中央テレビ)