大分県別府市で大学生2人が死傷したひき逃げ事件から6月29日で1年。容疑者の男は現在も逃走を続けている。容疑者は事件直前、亡くなった大学生との間でトラブルがあったという。これまでの経緯をまとめた。

車を放置し現場から逃走

去年6月29日、午後7時45分ごろ大分県別府市野口原の県道交差点で赤信号のため並んで停止していた原付バイクと普通バイクに坂を下ってきた軽乗用車が追突。この事故で原付バイクに乗っていた当時19歳の男子大学生が死亡。普通バイクに乗っていた大学生が軽いけがをした。

追突した車は交差点の脇にある信号機の柱に衝突。車を運転していた男は車を放置し現場から逃走した。

容疑者が乗っていた車
容疑者が乗っていた車
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警察は事件発生から5日後の7月4日、道路交通法違反のひき逃げの疑いで会社員八田与一容疑者26歳を公開手配した。

「言いがかりをつけてきて…」

八田容疑者は事件直前、亡くなった大学生との間でトラブルがあったという。

事件の被害者の1人はTOSの取材に応じ、「八田がスピーカーですごい大きい音を流していてそれをちょっと不審に思った(亡くなった)彼が八田を少し見た。それにカッとなったか分からないが言いがかりをつけてきてという感じ。本当にそれだけのことだった。15秒、30秒ぐらいのすごく短いやり取りだったと思う」と当時を振り返った。

被害に遭った男子大学生
被害に遭った男子大学生

猛スピードで意図的に追突か…

捜査関係者によると、八田容疑者の車は制限速度の40キロを大幅に上回る100キロ近くのスピードで走行していたとみられバイクに追突するまでブレーキ痕は残されていなかった。こうした状況から、警察は八田容疑者が意図的に追突した可能性があるとみて捜査を進めている。

追突されたバイク
追突されたバイク

また、八田容疑者は事件当時、別の事件で有罪判決を受け執行猶予中だったという。

裸足で海へ…遺留品も公開

警察はこれまでに事件直後の八田容疑者の映った防犯カメラの映像を複数公開していて、その中には事件直後、裸足で海の方向へ向かう姿などが映されている。

また、先月には事件前に撮影された新たな動画と複数の遺留品も公開された。その中には事件当時に着ていたとみられる黒いTシャツも。このTシャツは事件の発生から数日後、現場からおよそ2キロ離れた別府市北浜のヨットハーバーの駐車場で捜査員が発見した。

八田容疑者の遺留品
八田容疑者の遺留品

大分以外にも土地勘あり、情報提供を

八田容疑者は身長およそ175センチ、体型は中肉で以前、杵築市、栃木県日光市、千葉県千葉市、石川県鹿島郡に住んでいて土地勘があるという。

遺族などは事件後からSNSなどで広く情報提供を呼び掛けていて、事件の解決につながる有力な情報の提供者に最大500万円の懸賞金を出すとしている。

県警には、6月29日時点で854件の情報提供が寄せられているが、有力な情報はないということだ。

八田与一容疑者
八田与一容疑者

八田容疑者に関する情報の提供先は別府警察署
0977-21-2131
別府市大学生死亡ひき逃げ事件の早期解決を願う会ホームページ
https://beppunegaukai.hp.peraichi.com/

(テレビ大分)

テレビ大分
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